横浜市旭区にお住まいのお客さまより、地下車庫工事のご依頼をいただきました。
このように既存の地下車庫があります。
ただ、この写真でもわかるように、ブロックを積んで造った車庫でして、現在の法律では既存不適格建築物=法令の改正により現在の基準に合わなくなった建築物、となります。
だからといってすぐに造り替えなければならないということではありませんが、
内部に水が浸透してきているのがわかります。
雨が降ると、雨水がお庭に浸み込み、ブロックの隙間から鉄骨を通じて車に滴る。
その水は鉄骨のサビを含んでいて、どうにも避けようがありません。
この機会に現在の法律に適したRC造で造り替えておこう、ということになりました。
将来的には電気自動車に乗り換える可能性もあるので、その準備も行っておきます。
地下車庫の改築となると、それなりの規模になるので、間口、奥行きともにサイズをひとまわり大きくして余裕を持たせます。
間口は道路に示したこのラインまで広げます。
また、現状では、道路と車庫の間にスペースがありませんが、1mほどの引きをつくります。
奥行は、ブロックと大谷石の境目までが現状ですが、お隣様の門扉あたりまで、掘りこみます。
今回の工事では、お隣様に工事のご承諾をいただく必要がありましたが、ありがたいことにご快諾いただけ、無事に工事を進めることができました。
早速、解体工事に入ります。
正面から、地下車庫を解体する場合もありますが、今回はお庭にユンボを入れて、植栽を取り除き、土を掘り起こす作業を先に行います。
周囲の土をかき出し、箱状の地下車庫が露になりました。
この状態で解体を行うと、土と瓦礫を最初から分別できるので、後の処理がスムーズに行えます。
このあたりの段どりは現場の状況に応じて判断、進行しますので、正面から解体したほうがよい場合も少なくありません。
同時進行で、間口を広げる分の擁壁をカットします。
準備が整い、解体作業に入りました。
お隣様へのご迷惑を最小限に抑えるべく、養生をしっかり行います。
解体作業を終えました。
地下室地下車庫のある家を建てる際は、この後、根伐り、山留工事に入りますが、今回は山留工事は行いません。
さきにご紹介した、カットした擁壁の裏手の部分も土が掘り起こされているのがお分かりいただけるでしょうか。
今回の工事では、地下車庫よりもひとまわり外側まで掘削し、外側にも型枠を設置するため、山留をする必要がないのです。
山留工事を行う場合は、外側の型枠を省略する工法がとられますが、山留をするにはH鋼を打ち込み矢板をはめていく工事が必須となります。
どちらを選択するか、これも現場の状況や規模の違いなどで判断するのですが、今回は外側にも型枠を設置する方がメリットが大きいと判断しました。
工事の現場では、このような判断を1つ1つ積み重ねていきます。
安全面、コスト面、手間などを総合的に判断し、よりよい選択を行うには、やはりそれまでの経験と実績がモノを言うと思います。
神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
注文住宅を建てるなら、
一級建築士事務所 奥建設・
奥建築設計事務所にお任せください。
鉄筋コンクリートの強度を活かし、
傾斜地を地下室や地下車庫の用途で
有効活用するプランの
実績が豊富です。
神奈川県横浜市戸塚区
矢部町1828-45
TEL:045-392-3061/
FAX:045-392-3062