先月、根伐り、山留工事までをご紹介したグループホーム建設工事。
準備が整い、地盤を補強する鋼管杭工事に進みます。
が、その前に、
建柱車で中央部分に穴をあけています。
その右手には重厚なH鋼が2本。
何をしているかというと、
腹起しです。
地中に埋まっている部分も合わせると14mのH鋼、幅もかなりの長さがありますので、この山留にかかる土圧は相当なもの。
何かのはずみで圧されようものなら、取り返しがつきませんよね。
転ばぬ先の杖。
しっかり対応しておきます。
というわけで、今回のメイン、鋼管杭が登場しました。
アップで写すとサイズ感が伝わりませんが、直径80㎝あります。
直径80㎝とは、例えると子供用の浮き輪くらい、というと、その大きさをイメージしていただけるでしょうか。
3本並んでいますが、最終的にはつなぎ合わせて、15mの杭を地下の支持層まで打ち込むという寸法です。
15mとは例えると、5階建てのビルくらい。
相当なものですね。
打込む重機は、こちら。
回転圧入杭工法専用機という名称からも想像できる通り、グルグルと回転して地中に埋め込みます。
杭に明示されているのは、ご想像の通り、長さ=メートルの表示です。
今どれくらいまで進んでいるのかがひと目でわかります。
このように重機に鋼管杭を設置して、上部の緑色の内側が回転し、地中に埋め込みながら下がっていきます。
1本目が埋まり、2本目をセットして、溶接してつなぎます。
同じ工程を繰り返し、
3本目が此処まで下がりました。
これよりももっと下まで打ち込みますが、この段階でまっすぐ垂直に打ち込まれているかをチェックしています。
寄ってみると、
水平器を使って正しく入っているかをチェックし、その模様を証拠写真で撮っておきます。
というわけで、鋼管杭工事が終了しました。
前回ご紹介しましたが、現地は勾配が急で、最後まで根伐りを行ってしまうと重機が入れなくなってしまいます。
そのため、途中で中断し、鋼管杭工事が終了した後再開する、とお伝えしていました。
ということで、根伐りを再開しています。
地中に埋め込んだ鋼管杭の上部が頭を出すように根伐りを行い、その周囲を山留で囲います。
遺跡の発掘現場のようになっていますが、ほぼ完了しました。
よく見ると、奥にユンボが2台見えていて、奥のユンボと手前のそれとで段差があるのがわかると思います。
この段差が、中断前後の高低差です。
奥の高くなっている部分も相当な面積がありますよね。
この部分はやらないのか?というと、当然ながらこの後やります。
あえて、2度に分けているのです。
その理由は、この後埋め戻し作業があるのですが、いっぺんにやってしまうと、掘り起こした土をどこかに移動して、埋め戻しの際にもう一度運んでこなければなりません。
2期に分ければ、前期の埋め戻しの時に後期の根伐りを行いながら、埋め戻し作業を行えるので効率が良いのです。
というわけで、砕石を敷き、転圧を行って、
捨てコンを打設しました。
この後、墨出しを行い配筋作業へ移るのですが、鋼管杭のまわりの四角い穴、これからどうするかというと、建物と鋼管杭をつなぐフーチングを造ります。
この図、以前に見たことがあるかもしれません。
今年の元旦に発生した、能登地震で地上7階建てのビルが倒壊したというショッキングな出来事がありました。
その時にご紹介しております。
このビル、52年前に建てられた当時は、旧耐震基準で、建物の重量を支える機能は果たしていたものの、建物と杭のつなぎが甘かったのでは?という指摘がされていました。
今回の建物は、地下1階、地上2階の3層で、高さがそれほどでもない上、間口も相当な距離があり、1フロアの床面積も広いので、倒壊の危険は感じられませんが、この後、どのように杭と建物をつないでいくのかもご紹介できたらと思います。
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