今朝の日経新聞にこんな記事が。

路線価が前年比、東京で1割近く上がり、相続税負担が重く売却するケースが増えているんだとか。
今となっては昔の話ですが、東京オリンピックの前あたり、
「これから人口が減り、家が余って売り物が増えるから、地価が下がる」
と言われていました。
が、そんな気配は今のところ感じられません。
上記の記事は、高級住宅地「成城」のお話ですが、古家として滞留するよりは、次に住まわれる方に流通された方が世の中的には歓迎されるべきことだと思います。
過剰な地価高騰は困ったもの。
それならそれで、流通物件が増え、価格高騰のブレーキにつながることを期待したいものです。
さて、タイトルの雨仕舞い。
今年の梅雨は、梅雨らしい梅雨ですね。
ウエザーニュースによると、東京では6月の雨量が観測史上3番目に多い年となりました。

よく申し上げることですが、雨=水、湿気は、住宅の天敵です。
木造住宅が水や湿気にさらされ、腐食して寿命が縮まることはよく知られていますが、コンクリート住宅も、ヒビ割れから水が染み込み、鉄筋が錆び爆裂を起こすなど、いいことはありません。
このように、住宅を建てる上で最もケアする必要があると言われる住宅の雨仕舞いについてご紹介します。
雨が吹き込みやすい場所の最たるものは、窓。
壁の一部に穴を設けて、窓を取り付けるのですから、雨が吹き込みやすいのは当然です。
なので、サツシは、雨が吹き込む可能性があることを前提に雨仕舞いを行います。

窓の収まる枠の外側だけではなく、窓が収まる空間全体に防水シートを被せて、窓枠を設置します。
この後、透湿防水シート、通気胴縁、外壁材を設置してコーキングで固定します。

それでも雨水が吹き込む可能性はありますが、窓枠全体を防水シートで覆っているので、構造材を濡らすことはありません。
窓の下、壁の下の端も大切です。

そのままだと、雨水が土台や基礎に伝ってしまいます。
そんなことにならないように、水切りを設置して、伝わないようにしています。
断面を図解するとこんな感じ。

この水切りは、バルコニーの笠木や屋根まわりの端など、水を伝わせてはいけないところで重要な役割を果たしています。
さて、当社で得意とする地下車庫のある家でも雨仕舞はとても重要です。
見るからに重要だと感じるのは、ガレージが道路より下にある場合の雨仕舞い。

例えば、こちらの現場では、高さの制限があったため、地下車庫を道路よりも下げて高さを確保しました。
そのため、勾配が地下車庫側に向かっているので、雨が降ったら車庫に向って水が流れます。
それゆえ、根切りを終えた段階で、

このように集水枡用の穴を掘っておき、

地下車庫手前で雨水を処理できるようにしています。

こちらは、当社で請け負わせていただいたMAX5mの擁壁。
この工事でも雨仕舞いが肝要でした。
よく見ると、表面上に小さい水抜き穴が空いていて、内部にたまった水が抜けるようになっています。

この写真は、先の写真の裏側。
この後、地中に埋まる部分ですが、埋め戻す前の写真。
先の水抜き穴が詰まらないように擁壁の表面を水を透すシートで覆っています。
最下部にコンクリートを打設して、この位置で水を受け止めます。

コンクリートが固まったら、砕石を敷き詰めて、

埋め戻します。
完成後、雨が降り、止水コンクリートに溜まった水は集水桝に向かって流れます。
その際、土がもっていかれないように砕石を敷いていました。
大量の雨が降ると、排水処理が間に合わず、内部の水かさが増すこともあるでしょう。
そうなったら、洗面ボウルのオーバーフローを思い出してください。
壁面に設けた水抜き穴から排水されるというわけです。
このような雨仕舞いが、建築においてはとても重要です。
昨今多発している古い擁壁の崩壊事故は、擁壁自体の脆弱性が主因ではありますが、このような雨水の処理がうまくいっていないというのも大きな原因と思われます。
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