先週ご紹介した、泉区『小屋裏収納のある家』の続報です。
擁壁工事が終了したところまで、ご紹介していました。
この中に土を埋め戻して、地盤の高さを元に戻してから建築工事が始まります。
コンクリートと、埋め戻す土が直接触れるのは好ましくないので、土間シートで覆います。
このシートで覆われている所まで土を埋め戻します。
土を埋め戻す前に、砕石を敷きます。
この砕石は、粒子の大きい石や砂で、水はけが良い地質です。
土で埋め戻す前に、なぜこの砕石を敷くかというと、この下にはL字擁壁のコンクリートの盤があります。
コンクリートの盤は水を通さないので、その上の地質はなるべく水はけの良いものにして、
水が流れるようにします。水はけの良い砕石を通った雨水は、L字盤の上を流れ、その盤が終わるところから
下に流れ込みます。その下は捨てコンとまた砕石があるので、どんどん下に流れていき
最後は関東ローム層まで行きつきます。擁壁と住宅の間の土部分に、湿気がたまらないように配慮します。
いきなりL字盤の上に、保水性の高い土を埋め戻すと、コンクリートの盤に阻まれ、水が下に抜けません。
ずっと土に保水されているような状態になってしまいます。それを避けるために砕石を敷き水はけをよくします。
埋め戻しが始まりました。少しづつ土を入れ、ランマーという道具で土をたたき、
固めていきます。最終的には、黒い横線の位置まで土を埋め戻します。
埋めてはたたいて転圧し、また埋めてはたたいて転圧し、という作業を繰り返します。
転圧とは、土をしめ固めることをいいます。
きれいに埋め戻しが完了しました。
さて、それでは基礎工事を・・・、と行きたいところですがそうはいきません。
いくら転圧を行ったとはいえ、掘った土を埋め戻した土地はやはり地盤が弱くなっています。
基礎工事を行う前に地盤改良工事が必要になります。
いよいよ柱状改良(ちゅうじょうかいりょう)が始まります。土から飛び出してるピンクのリボンが目印です。
全部で26箇所あります。
キャタピラのついた特殊な工事車両が、地盤にスクリュー型のものを突き刺しているのがわかりますか?
このスクリューをオーガーと言います。直径50cm、長さは場所によって違いますが、2~3.5mも掘り進みます。
実は、このスクリューの先に水を加えたセメント系の固化剤が出てくる管がついています。
オーガーで掘削し引き揚げる際に、水を加えて泥状になった固化剤を注入しながら、土と混ぜカクハンさせます。
この作業により、地中に深さ2~3,5mのセメントで固めた柱が出来ます。
このように地盤を改良する工事を柱状改良といいます。
コンクリートは、セメントに砂と砂利と水を混合させてつくります。
柱状改良に使うスラリー状のセメント系固化剤は、砂や砂利を混ぜないで、水とセメント系固化剤だけを混ぜ合わせて
つくります。
このような形で、深さ2~3、5m×直径50cmの地中の柱26本に支えられているので、埋め戻した後の土地に、
安心して基礎工事を行い、住宅を建築することができるのです。
高低差があって、地盤を改良する必要がある土地に家を建てるというのは、それだけ注意が必要なのです。
地盤改良工事や擁壁工事を自社で行える住宅会社というのは、実は多くないのです。
ご覧いただいた通り、工事の内容が完全に土木工事ですよね。
当社代表 奥の実家は香川県の工務店で、主に木造住宅を建てているそうです。
子供の頃からずっと手伝いに駆り出されていたので、『どうせならやったことない建築を学ぼう!』と、
ゼネコンに就職し、土木を学んだそうです。
その経験が、いま活きています。
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