令和3年度も残り1週間となりました。
いろいろな意味でこれまでとは違う時代に入ってきているなあ、と実感しつつ、ジタバタしても始まりません。
目の前のこと、1つ1つに集中して取り組んでまいりたいと思います。
さて、前回基礎のコンクリート打設工事までをご紹介しておりました、医院併用住宅。
1階部分の配筋を覆う型枠設置工事が進んでいます。
いつもの型枠に比べて、何かちょっと違う気がしませんか?
これはなかなか気付かないかもしれませんが、窓が多いこと。
見えているだけで8つ。
当社が得意とする地下室地下車庫のある家を混構造で建てる際、コンクリート造は地下部分になります。
地階の窓は、多くの場合、道路に沿った部分に限られます。
今回は、お医者様らしく、光と風を採りこむスリット型のスタイリッシュな窓がたくさんあります。
こちらは1階の天井の型枠です。
オレンジの板にポッチがたくさんついています。
コンクリート打設後、内装材を設置する際の下地を固定するインサートです。
ちなみに、これも地下車庫をつくる際の天井にはありません。
地下車庫内は、ほとんどの場合、打ちっぱなしの仕上がりになりますので。
地下車庫内部にハンモックやサンドバックを吊るしたい、といった要望があった場合には、それ用のインサートを埋め込みます。
右手の開口部が玄関です。
あんなにたくさんあった窓は・・・・型枠で覆ってしまいます。
大きな開口部は開放しますが、比較的小さな窓は、開口部自体を型枠で覆ってしまったほうが都合がよいのです。
こちらは2階のベランダの内側。
配線は、お医者様の看板に使います。
このアングルだとアールの形状があまりよくわかりませんね。
外から引いてみましょう。
外から見ると、かなり印象的でしょう?。
一般の建物には見えない優美な雰囲気を感じさせます。
模型ではなかなか伝わらない・・・
やはり実物は、迫力が違います。
写真でこれだけ違いますので、現場に立つとさらにインパクトがあります。
内側は、いつものようにサポートとチェーンで、型枠を押しながら引っ張って絶妙なバランスで固定しています。
当然ですが、このチェーンは使いまわしていて、型枠設置の度に登場します。
ちなみに、今回の記事の1枚目の写真、左下に見える袋に入っていました。
さて、いよいよコンクリートの打設が始まりました。
今回はアール部分のベランダの立ち上がりと1階の床=2階天井を一回の打設で行います。
この工程で問題となるのは2つ。
1つ目は、右手側、アールの型枠と左手の床面に高低差があるため、ともすると手すり部分の生コンが計画以上に床側に流れこんでしまう。
そうならないように、まずはアール側に、生コンが下から流れ出さない程度に流しこみ、落ち着かせてから一番上まで打設する方法を採ります。
そこで2つ目の問題となるのが、時間を置きすぎてしまうとコールドジョイントが発生しかねないということ。
コールドジョイントとは、コンクリートがある程度固まってしまうと、新たに加えた生コンとの間につなぎ目ができてしまう状態をいいます。
その隙間は埋まらず、雨水などが浸入してしまいます。
ベランダの立ち上がりに注意が必要ですが、床の面積も広いので打設には時間がかかります。
そこで、立ち上がりと床面を交互に打設しながら、一回で仕上がるように作業を進めます。
適切な分量を、適切なタイミングで打設することが肝となります。
上の写真は、まずアールの立ち上がりに第一段の生コンを打設したところです。
打設を終えるとすかさず、1階天井=2階床の、最も遠いところから新たに打設を始めます。
どんどん近づいてまいりました。
そろそろアールの立ち上がり部分の生コンが落ち着いてくるころ・・・
というわけで、立ち上がり部分、仕上げのコンクリート打設にかかります。
はい、きれいに仕上がりました。
右奥に、途中までで止めてある床面の打設状況が見えています。
さあ、次は残りの床の打設です。
というわけで、一発打設、完了いたしました。
これで、つなぎ目のない美しいコンクリートに仕上がります。
ちなみに、必ず一発で終わらせなければいけないというわけではありません。
計画的に2回に分ける場合は、あらかじめつなぎ目となるところに波型のプレートを挟み、水が浸入しないようにします。
コンクリートが固まり、2階木造部分の基礎立ち上がり工事に入りました。
次回は2階木造住宅部分の上棟の模様をご紹介できると思います。
神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
注文住宅を建てるなら、
一級建築士事務所 奥建設・
奥建築設計事務所にお任せください。
鉄筋コンクリートの強度を活かし、
傾斜地を地下室や地下車庫の用途で
有効活用するプランの
実績が豊富です。
神奈川県横浜市戸塚区
矢部町1828-45
TEL:045-392-3061/
FAX:045-392-3062