新年度に入り、地方公共団体が進める事業も新規に受付がスタートしています。
例えばこれ。
平成30年6月に、大阪で発生した地震の際、道路沿いのブロック塀が倒壊し、人命にかかわる被害が発生しました。
この教訓から、道路沿いに設置された高さ1m以上のブロック塀の改善を促すものです。
お心当たりのある方は、「横浜市 ブロック塀」で検索してみてください。
言われなくてもお分かりかと思いますが、ブロック塀とはこちら。
縦に配筋を通し、モルタルで固める構造です。
塀が高くなるとそれだけ重心が高くなり、大きな地震が来れば根元から倒れるのは容易に想像できますね。
2か月ほど前にご紹介したブログでも、それまでブロック塀でつくっていた擁壁を、造りなおした模様をご紹介しました。
この擁壁を、
解体して、
コンクリートで造りなおしました。
一方で、コンクリートで擁壁をつくるのは、安全だけど、一大事。
コストもかかるし、お隣様側にも型枠を設置しなければいけないので、大変なのです。
ブロック塀だと強度は劣りますが、型枠を設置する必要がないし、コストも抑えられます。
ということで、双方のイイトコドリをしたのがこちら。
型枠ブロックと言われるブロックです。
縦に配筋ができるのはもちろん、上部にくびれがあるので、横にも配筋ができます。
さらに、通常のブロックに比べ空洞部分が大きく広がっているので、コンクリートがたっぷり入ります。
その名の通り型枠ブロックですから、型枠を別途用意する必要もありません。
その時の状況により使い分けるのですが、今回ご紹介する、地下室のある家@神奈川区の擁壁工事では、こちらの型枠ブロックを使いました。
何事も臨機応変、状況が許せば柔軟に対応することを心がけています。
さて、内装工事も進んでいます。
今回のお客様は、素材にこだわっています。
こちら壁掛けTVの背後の壁面です。
住宅用外装建材会社ケイミューのSOLIDO.
ケイミューという会社の名前は聞きなれないかもしれませんが、クボタと松下電工の外装部門が合併してできた会社です。
SOLIDOとは、着色をしない同じ色調のという意味を持つsolid(ソリッド)のイタリア語。
素材そのものの美しさにこだわった商品です。
「日本の住宅の街並みは、外国(主にヨーロッパ)に比べて誇れるものなのか?」
「そうでないなら、外装材をつくっているケイミューさんに責任があるのではないか?」
と、世界で活躍する気鋭の建築家に詰められ、開発した商品なんだとか。
日本では、耐久性や扱いやすさを優先した新建材がたくさんあります。
確かに扱いやすいけど、本物とはやはり風合いが違う。
このSOLIDOは、セメントの素材そのものの質感を生かした商品です。
奥の左手、リビングの壁面に埋め込むように設置します。
この写真ではなかなか伝わらないかもしれませんが、打ちっぱなしのような無機質な感じに仕上がります。
こちらは、玄関の造作中。
折り上げ天井にして、無垢の木で仕上げます。
完成イメージとしてはこんな感じ。
コンクリート打ちっぱなしと無垢の木は、コントラストが効いてとても相性が良いのです。
こちらは搬入されたキッチン。
今回は、モールテックスという左官による塗仕上げを行います。
モールテックスとは、ベルギーのBEAL社という会社の製品で、簡単に言うと、塗ってしまえば何でもコンクリートで造ったように見えてしまう塗材です。
2~3㎜ほどの薄さでも、剝がれにくく曲げにも強い、ちょっと不思議な建材です。
過去の事例が見つかりませんでしたので、こちらは完成時にご紹介します。
今回は、地下でピアノを演奏するプランです。
地下は混構造のRCで造るので、遮音性が高いお部屋になります。
とはいっても音は反響します。
反響音を吸収するために、天井には木毛セメント板を設置しています。
間伐材などを細くひも状に削った木毛をセメントで固めています。
作り方からも見た目も、音を吸収してくれそうな素材であることが伝わるかと思います。
完成まではもう少し。工事は続きます。
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