ひと月ほど前に、上棟から躯体の防蟻処理までをご紹介した地下室地下車庫のある家@横浜市港南区の続報です。
1階木造部分、うっすらと壁の表面の色が変わっている跡がわかると思いますが、これが防蟻剤が染みている状態です。
この状態から、
断熱材を施工しました。
アクアフォームという現場で吹き付ける断熱材を使用しています。
写真中央のコンセント周囲にもしっかり隙間なく断熱材が密着しています。
こういうイレギュラーな部分に、グラスウールなどの断熱材を使おうとすると、手間がかかり、隙間も生じやすいので、吹付断熱材は便利なのです。
断熱材を施工した後、気密性を高めるために気密シートで覆います。
この気密シート、見た目に隙間風が入らないのが一番わかりやすいメリットですが、そのほかにも、室内の湿気が壁の中に入り込むのを防ぐ効果が実は大きいのです。
人が暮らしている室内には、大量の水蒸気が発せられています。
寒い冬、断熱材が入っているとはいえ、暖房の効いたお部屋の中心部分より、壁に近いところは気温が下がりやすく、結露が発生しやすい状態になります。
室内の湿気をたっぷり含んだ空気が壁の中で結露すると、構造躯体を腐らせる危険があります。
そんなことにならないように、24時間換気であるとか、壁の中に通気層を設け、透湿防水シートで躯体を覆うとか、様々な対策が施されていますが、この気密シートもその重要な打ち手のひとつです。
さてところ変わりまして、こちらはコンクリート造の地下室。
スタジオジブリのキャラクター、まっくろくろすけのような建材が貼りついています。
こちらは、スクリューパッキンと言いまして、コンクリート造の内装材を固定するための下地の役割を果たします。
木造であれば容易く石膏ボードを固定することができますが、固いコンクリートはそうはいきません。
このように高さがある場合は木材で下地をつくった方が便利ですが、そうでない場合は、持ち運びも楽ですし、軽いし、扱いやすいスクリューパッキンが便利です。
地下室部分の断熱材施工を終えた後です。
スクリューパッキンは、上部に養生シールを貼って、断熱材を吹き付けた後にその養生シールを剝がしています。
この建材が便利なのは、
このように、下地の厚みの調整を行うことが容易なこと。
スクリューという名がついているように、中央の円筒を回すことで微妙な高さ調整が可能なのです。
さて、こちらは何をしているかというと、コンクリート打設工事の際に型枠を支えていたピーコンの穴を塞いでいます。
別の現場の写真ですが、写真中央下の、型枠と型枠の間に細い鉄の棒が渡してあります。
その鉄の棒と型枠が設置する部分に白い物体が見えますよね?これがピーコンと呼ばれている部材です。
コンクリート打設工事の際には、この鉄の棒を型枠の外側から締め固めることで、重い生コンクリートを支えています。
養生期間を終え、コンクリートが硬化した後、型枠を取りはずすと、鉄の棒はコンクリートの中に埋まったままになりますが、ピーコンは外されます。
その後、どんな状態になるかというと、こんな感じ。
鉄の棒の先が見えますね。
このまま放置するとどうなるかというと、雨水によって鉄の棒がサビ、コンクリートの内部にも次第にその錆がまわることになります。
そうならないように、モルタルで穴を埋めます。
目的のひとつは、このコンクリートを保護するということなのですが、もう一つ狙いがあります。
それは、美観を整えるため。
コンクリート打ちっぱなしの表情に、ピーコンの跡は欠かせません。
だから、一つ一つ丁寧に埋め込んだモルタルをコテで磨いてあげるのです。
ただ埋めただけではこうは仕上がらないのです。
ひとつひとつは10円玉くらいの大きさですが、こういう細部がきちんと整うと、全体の意匠が高まります。
整然と、美しく仕上がっている様子に注目すると、背筋がピンと伸びる思いがします。
さて、木造部分の外回りは、外壁の取り付け工事が進んでいます。
通気胴縁の上にパワーボードを取り付け、
目地をつなぎわせます。
その上からまずは下塗りを行い、
仕上げの塗装を完了しました。
外壁は、真夏も真冬も四六時中、外気にさらされています。
室内家具を外に1年も放置すればボロボロになりますよね。
強い日差しや風雨から家を守るために、しっかり塗膜で覆います。
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