建築ブログ
消費増税のおはなし
天気の良い日が続きます。
まさに秋晴れ。
雨に悩まされることなく行程もすすみます。
さて、本日は2年後の4月に予定される消費増税のお話です。
まだ、1年半も先のおはなし。
ですね。
でも実はそうも言っておられません。
お客様とお話をしている中で、「まだまだ先」と思っている方が多いようなので、
一度お話をしておこうと思いました。
ご存知の方も多いかと思いますが、建築は、建築請負契約を交わしてから、
完成して引き渡しまでの期間が長いため、契約は増税前でも、引き渡しが
増税後、というケースが発生します。
そこで、消費増税半年前までに契約を済ませれば、増税後に引き渡 しを受けても
消費税は増税前の取引として扱われます。
半年前までとなると、来年の9月30日までの契約が有効です。
さて、1年を切りました。
とはいっても、まだ1年弱もある、とも言えます。
木造2階建てであれば、まだ十分余裕があるかもしれません。
これから家づくりをスタートしたとして、希望のプランを練りながら、依頼先を
決めるのに3か月～半年、それから3か月プランを練っても9か月ほどで
建築確認申請までたどり着き、1か月もかからずに着工できます。
しかし、RC住宅やRC+木造の混造住宅の場合はそうはいきません。
プランの詳細を3か月から 半年で決めたとしても、木造には必要のない
構造計算が必要ですし、建物の重量も増すため、地盤の強度も求められることから、
場合によっては、地盤の工事期間が必要な場合もあります。
さらに建築確認申請の期間も木造より長いうえ、確認項目も増えますから、
何かが滞ればすぐに時間が経過してしまいます。
RC造は、建ててしまえば、他にない強度でご家族を守りますが、
それだけ建築にかかる準備も必要になるのです。
あまり消費増税だから、といって家づくりを検討されている方の背中を
押す気はないのですが、2000万円なら200万円、5000万円なら500万円、
1億円なら1000万円の消費税 がかかるようになるのも事実です。
もし、消費増税だからそろそろかんがえるか、と思っているのなら、
早く検討し、建てるなら建てる、やめるならやめる、という判断を早く下すべきです。
じりじりとあと倒しになればなるほど駆け込み需要の波にもまれ、増税だけでなく
建築資材や人件費の高騰にも悩まされることになります。
8%に上がる前の建築コストグラフ（日経ホームビルダー2014年6月号より抜粋）
早く判断できれば、増税だけでなく、通常の価格、人件費で、余裕をもって
工事に望めます。駆け込みになればなるほど金額面だけでなく、工事期間にも
余裕がなくなります。
通常1週間かけられる工事を、5日で行わなければならないということも起きえます。
もちろん法に触れるような短縮はありませんが、多くの人にとっては一生に一度の大事業ですから、
作り手としても、お施主様のために想いを込めて作りたいと考えています。
延びれば延びるほど、余裕がなくなってしまうのです
というわけで、家を建てる可能性のあるかたは、しっかりこの時期に検討し、
結論をだされることをおすすめします。
それで、やめることになっても悔いは残りませんよね。
一番よくないのは、慌てて検討して、期間を優先したため、建てたあと後悔すること。
次によくないのは、時間が足りなくて増税前の家づくりに間に合わず、計画を断念する こと。
それなら、検討する時間はあったが、予算やそのほかの要因で、この時期の家づくりは見送ることにした、
というほうが、絶対によいと思います。
もちろん、「前倒しで計画したので、余裕をもってプランもねれたし、増税前に間に合ったし、
駆け込みの影響も受けなかった」、が最高です。
「消費税が上がるから、増税前に建てましょう！」という話では全くありません。
「建てるなら増税前に！というお考えがあるなら、早く判断しましょう！」
というおはなしでした。
長くなりました。
次回は、新しい家づくりの着工の模様をご紹介しようと思います。