本日ご紹介する新しい家づくりは、医院併用住宅です。
お医者様のお住まいをお手伝いする機会は多いのですが、実際に施術を行う施設を併設するケースはそう多くありません。
患者様がいらっしゃることを前提に建築するため、普段の住宅以上のケアが必要です。
模型の左手に階段が見えますね。
もともとのグランドレベルは、ほぼこの階段の上、道路から1.7m程の高さがあります。
1.7mというと成人男性の背丈位。
一般住宅であれば、駐車スペース分を確保して、建物の少し手前に階段を設け、玄関をグランドレベルに合わせれば大きな問題にはなりません。
しかし、患者様をお迎えするエントランス。
車いすで来院する方もいらっしゃることでしょう。
となると、階段は避けたい。
医院のエントランスまでは、バリアフリーのスロープにしたいですよね。
これは借りてきたあるマンションのスロープの写真。
簡単にスロープと言っても、1mの段差を解消するためには、12mの長さが必要です。
建物から道路まではせいぜい7m程しか取れないので、この写真のように何度も折り返すスロープを造らなければならなくなります。
これでは、車でご来院される方の駐車スペースがとれなくなってしまいます。
そもそも、貴重な土地をこんな折り返しのスロープに使うなんてナンセンス。
そこで、今回の問題を解決する打ち手は、建物から道路までの約7mの奥行きでスロープをつくり、解消できない高低差については、建物を下げることで階段を無くすことにしました。
その高さ、元のグランドレベルから1mちょっと。
模型で見ると「これくらいならなんてことない」ように見えますが、1m掘って建物を建てるということは、その分地下に潜る半地下になります。
ということは、擁壁をつくる必要があります。
一方、今回は医院併用住宅ですから、1階が医院で2階が住居。
2階の生活音が1階に響いてはよろしくありません。
そんな時には、RC造が最適です。
RC造にすれば、前者の半地下になる1階の擁壁も基礎と一体化したものになるので、通常の地下室地下車庫のある家と同じ方法で難なくクリアできます。
ということで、一石二鳥の1階RC造、2階木造の混構造住宅として、計画がスタートいたしました。
患者様が医院にいらしたときに、少しでもソフトな印象を与えられるよう、アールのバルコニーを採用しています。
模型ではちょっと伝わりにくいので、完成事例でご紹介するとこんな感じ。
いかがでしょう?
写真で見ると、アールのある丸みを帯びた外観だと、ソフトな印象を与える感じがしませんか?
患者様が医院に足を運ばれる際、少しでも緊張やこわばりがやわらぐといいなあと思います。
近く着工予定。
これより進捗状況をお伝えしてまいります。
乞うご期待。
神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
注文住宅を建てるなら、
一級建築士事務所 奥建設・
奥建築設計事務所にお任せください。
鉄筋コンクリートの強度を活かし、
傾斜地を地下室や地下車庫の用途で
有効活用するプランの
実績が豊富です。
神奈川県横浜市戸塚区
矢部町1828-45
TEL:045-392-3061/
FAX:045-392-3062