現場は動いています。
ここのところ更新を怠っていた「地下室地下車庫のある家@港南区」、
前回お知らせしたのは、12月のブログでした。
粘土が長い期間圧力をかけられている間に、岩のように固まった土。水も通さず、植物も育たないほど硬い土。
『土丹』(どたん)のご紹介をしていました。
完成するとこんな感じ。
とってもいい感じでしょう?
あれから、3か月。さて、どこまで進行したでしょうか?
はい、先日上棟いたしました。
耐力壁も入っています。
この耐力壁「モイスTM」という建材は、天然素材の鉱物「バーミキュライト」を主成分とし、天然の素材だけでつくられたものです。
当然、シックハウスなどとは無縁ですし、最終的には土に還すことが可能です。
地球に優しいだけでなく、地震にも、火災にも、湿気にも強く、断熱性、遮音性、防蟻効果がいずれも高く、カビの発生も抑える効果をもつ
理想的な建材です。三菱マテリアル建材が扱っています。
さて、いよいよ断熱材のお話し。
1月にも別の現場で断熱工事のご紹介をしましたが、このお宅では別の断熱材を使っていますので、
ここでも詳しくご紹介したいと思います。
フェノバボードとは、積水化学工業が発売する断熱ボードです。
この断熱材の特長は、熱伝導率が空気よりも低く、薄くてとても高い断熱性能を発揮することです。
なぜそんなに高い断熱性能を発揮するかというと、樹脂の中にとても細かい独立した気泡(セル)
をつくり、その中に抜けにくい状態で高断熱性発泡ガスを閉じ込めたからということです。
いくら気泡があっても、スースー空気が通ってしまったら、断熱性能は当然低下します。
気泡に断熱性能の高いガスが閉じ込められていたら、空気は行き来できず当然断熱性能は上がりますよね。
そんな特長を持った断熱材です。
さて、この写真。写真の中央やや下あたりで交錯しています。
手前側が、基礎の床の上に貼られ、奥が基礎の立ち上がり部分です。
基礎の立ち上がり部分にも断熱材を施工しないと、熱橋(ヒートブリッジ)が起きてしまうのです。
熱橋とは、何らかの理由で断熱材で覆う事ができない構造部分が、外気温を伝えてしまう現象の事です。
基礎の立ち上がりは、凸になっていますが、床部分だけ断熱しても基礎の立ちあがり部分の断熱を怠ると、
断熱されていない立ち上がり部分が熱の通り道になってしまいます。まさに、ヒートブリッジなのです。
だから、このように立ちあがり部分も、フェノバボードで覆っているのです。
さて、次は天井の断熱です。
天井の梁の奥に、透湿シートが見えます。
このシートのさらに奥に、空気の通り道を設けてあります。
真夏に、暑い空気がこもらないように、屋根の軒先に設けた通気口から空気が入って、上昇気流によって屋根の一番高いところ
に設けた排出口から空気が抜けるようになっているのです。
さて断熱材。
このお宅ではセルロースファイバーという断熱材を使います。
セルロースファイバーとは、天然木質素材の断熱材です。
主原料は新聞紙(古紙)です。
はじめて聞く方は、驚いたかもしれませんね。「古新聞で断熱材?」
ところがこれが優秀なんです。
断熱性能が高いのはもちろん、紙ですから調湿性能も非常に高いのです。
その上、防音、防虫、耐火性能も申し分ありません。
この内側にたんまりセルロースファイバーが敷き詰められています。
モノ自体の写真を撮り忘れてしまいましたが、「新聞紙を細かく砕いた固まり」といった感じのものです。
改めて次の機会にご紹介します。
セルロースファイバーの性能をしっかり引き出すには、適切な施工がとても重要です。
スカスカだったら、当然期待される性能は発揮できないわけです。
十分な断熱性能が発揮されるよう、しっかり施工されました。
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