今年2月に初めてご紹介した、賃貸併用住宅@横浜市泉区。
先日、無事に完成、お引き渡しを終えました。
詳細は、建築実例でご覧いただくとして、今回はあらためて、建築までの経緯をご紹介しましょう。建築実例を見る➡
築年数の経過した、建て替え前の状態です。
ご家族が巣立ち、広すぎる家は管理も大変です。
お建て替えを検討されますが、この擁壁が問題です。
高低差の多い横浜市では、このような擁壁のある土地がたくさんあります。
古い擁壁は、崩壊する危険があるため、横浜市のサイトに、「擁壁のはなし」というページをつくり、注意喚起をしています。
「土地の所有者は、擁壁の崩壊やがけ崩れなどの災害が生じないよう、安全な状態に維持、管理する責任があります。所有する土地でがけ崩れ等が発生したことが原因で、人命や建物に被害が発生した場合、土地所有者としての管理責任を問われかねません。〜」
今回の擁壁は、過去にも崩壊した事例のある大谷石による擁壁です。
建て替えるには、この擁壁を、現行法で認められる擁壁に造り替えなければなりません。
いっそのこと、土地を売却して、他所へ住み替えるという選択もありますが、売却するにしても、擁壁を造り替える費用を差し引かれるため、大幅な減額を余儀なくされます。
駅からも10分程度の、閑静な住宅地。
住み慣れたこの場所で、上手く住み続けるように建て替えることはできないか?
そんな考えから、たまたまお住まいのお近くで、地下室地下車庫の工事やコンクリート住宅の施工を得意とする、当社にお声がけいただきました。
現地を拝見すると、南東に位置する擁壁側と、もう一方、南西側の道路にも専用通路で接道しており、2方向からアクセス可能です。
お子様が独立されたオーナー様のお住まいは、1LDKほどの広さがあれば十分。
これから歳を重ねることを考えれば、平屋のように1フロアで暮らせるのが理想です。
となれば、オーナー様邸を1階にレイアウトし、2階を賃貸住宅とする賃貸併用住宅とするのがベストプランです。
駅からのアクセスも問題ないし、擁壁を造り替える際にガレージもつくれば、車庫付き物件として差別化できるし、場合によっては、駐車場単体で貸すこともできます。
このようなプランをご提案し、ご縁をいただきました。
こちらが、古い擁壁を壊して、地下車庫を造るべく、山留めを行ったところです。
間口いっぱいに、3台分の地下車庫を造ったので、その広さを感じていただけると思います。
こちらが完成した賃貸住宅側のアプローチ。
ただ壁面にプレートを設置しているだけですが、打ちっぱなしのソリッドなテクスチャが効いていて、サマになっていると思います。
階段を上がって、賃貸住宅のポーチまで一直線。
こちらが、オーナー様邸のアプローチ。
南西側から入る玄関まで、賃貸住宅に住まわれる方と、接触する場面はありません。
普段から接触する気遣いをせずに済むのは、とても大きいです。
今回の古い擁壁のあるお住まいでは、単に擁壁を造り替えるのではなく、地下車庫3台分をこの機会に造ることで、ご自宅の価値の最大化を図りました。
土木工事に近い擁壁工事は、一度施工すると数10年から100年単位で、ずっと使われ続けます。
単に擁壁を造り直す工事に比べれば、イニシャルコストはかかりますが、将来、引き継がれる方たちのためにもなる、とても有意義なご判断だったと思います。
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