前回のブログで、地下室の湿気をどのように防止しているのか?というお話をご紹介しました。
結論としては、山留め工事を行った後、断熱材と防水シートで地下のコンクリートを覆うように施工をする。
この地下室の防水・断熱工事により、土中の水気と冬の冷気をシャットアウトすることで湿気も結露も防止できるのです、と。
ただし、これは山留め工事を行なった場合のこと。
地下の掘削工事には2種類あり、既にご紹介した山留め工事を行うケースのほかに、オープンカットと呼ばれる方法があります。
これは何かというと、地下室を造るためのコンクリートの型枠を外側と内側で挟むため、根切りの際に人が1人入って作業できるだけの隙間を余分に掘る方法です。

山留工事を行うには、地下に穴を掘り、H鋼を埋め込んで矢板をはめていきます。

この写真の様に、まずは建駐車で穴を掘るのですが、歯が立たないほどに地盤が固いケースがあるのです。
穴が空かなければ、H鋼が入らず、矢板もはめられませんから、山留工事ができません。
となると、重機で余分に掘っていくしかありません。

地下室のコンクリートの壁よりも余分に掘って、

配筋を行うのです。
配筋工事が終わった後、地上の1階や2階と同じように、内側と外側の型枠で配筋を挟み、コンクリートを打設します。

型枠の外側に人が入れるスペースが見えますね。
これがオープンカットの特長です。
山留工事の場合は、H鋼と矢板が外側の型枠の役目を果たすので、この外堀のようなスペースはありません。
コンクリートを打設し、養生期間を終え、型枠を外した後、

このように断熱材と防水シートでコンクリートを覆うのですが、オープンカットの場合は、これだけでは不十分なのです。
なぜか?
オープンカットにより余分に掘削したスペースは、数回に分けて転圧をかけ、踏み固めていますが、掘削を行っていない周辺の地山に比べれば柔らかく、浸水しやすい状態です。
ということは、周囲に降ってなかなか土中に浸透しない雨水が、その埋め戻しをした部分に集まりやすいということ。
となると、大量の雨水が地下室を囲むコンクリート周辺の埋め戻した土の中に集まってしまいます。

その水を排出するために、排水経路を確保する必要があるのです。
地下の基礎が仕上がった段階で、周囲に水の通り道となるコンクリートを打設し、砕石を敷きます。

その上に透水シートを被せた上で埋め戻す。
これで、集まった雨水が周囲にたまらず、集水升から排出されるのです。

こうすれば、断熱材と防水シートで覆われたコンクリートの壁が、水に浸かっているような状態を防げます。
一方で、土地によっては、地下に常水面と呼ばれる常に水が溜まっている地域があります。
このような土地に地下室をつくるのであれば、動力を使ってポンプで水を汲み上げる仕組みを備える必要があります。
ただし、現実的には、計画段階で常水面があることがわかれば、地下室をつくることをオススメしておりません。
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