2か月ほど前に新しい家づくりとしてご紹介した『藤沢の家』。
工事が進んでおります。
木造ですから、進むのが早いですね。
RC造の建物ですと、半年以上かかりますが、木造ですと概ね4か月ほど。
本日は、これまでの工事で気になるところをまとめてお知らせしましょう。
まずは、当社では珍しい外壁のサイディング工事から。
こちらがサイデイングを設置しているところです。
当社が施工する場合の外壁内部は、通常、通気胴縁を使って、通気層を確保します。
しかし今回は、金物を使って外壁を設置し、通気層を確保しています。
厚み1.5cmのサイディング+1.5cmの通気層で、防水シートから3cmの
厚みがとれています。(斜めから撮っているので、目盛りがあっていないようにみえますが)
この外壁通気層は、室内や室外から入り込む湿気を滞らせずに外部へ逃がす役割があります。
滞ると、壁の内部で結露してしまいます。
家の天敵は水です。
内部に水が入ると、なかなか乾かずに、家を腐らせ、寿命を縮めるんです。
そうならないように、湿気を含んだ暖かい空気が、この通気層内部を上昇気流で上へ。
どこから抜けるかというとこちら。
そう、屋根の一番高いところ、棟ですね。
穴が開いています。
最終的には雨が入り込まないようにこのように仕上がります。
棟換気といわれる部分です。
この空気は、壁からどこを使ってくるかというと、こちら。
屋根の内側に設置された、通気スペーサーといわれる空気層の内部を通ってきます。
この通気層も、湿気を排出し、内部の乾燥を助け、熱の上昇を緩和する役割を担います。
もう一つ、空気が排出される穴が開いているのが軒裏。
こんな感じ。
軒天の真ん中あたりに網がみえますでしょ?
壁面から上昇する空気がここから抜け、抜けきらない部分が棟まで上がります。
その左手に、BOXのような穴があります。
この凹みは何でしょう?わかるかな?
サッシの上です。
これがわかった方は勘がいい。
シャッターです。
で、このシャッター設置BOXの奥に赤字で書いてあります、『スチール背板 防火用』。
鉄の板なんですね。
こちらの地域は準防火地域なので、ところどころこのような不燃性の建材を使っています。
また、燃えにくい素材を使うだけでなく、こんな工夫もしています。
こちらは先ほど、ご覧いただいた、通気層。
通常ですとこの金網だけなのですが、今回は準防火なので、もう一工夫。
ダンパー付き通気口
ダンパー付き通気口とは、火災が起きた時に、この部材が高温で溶けると、
この穴をダンパーでふさぐ仕組みになっているんです。
穴が開いていると、新鮮な空気が回ってどんどん燃えてしまうでしょ?
焚火を仰ぐようなことになってしまうので、いっそ溶けてフタをして、時間を稼ごうというものです。
こちらは軒のある壁面の内部です。
壁が燃えると、軒はその壁を覆っているので、とっても燃えやすくなってしまいますよね?
そんな時に、家の内部に燃え移りにくくするために、内壁を燃えにくい素材で覆っているんです。
こちらはバルコニー。
通常ですと、構造用合板にそのままFRP防水を行うのですが、準防火地域ですので、
ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)という不燃性のボードを敷いてから、FRP防水を行います。
(青く見えるのは、雨に濡れないように、ブルーシートで覆ったためです)
これがケイカル板にFRP防水をした後の様子です。
右側にメジャーをあてています。
室内とバルコニーを区切る立ち上がりの高さ、15cmを確保しています。
この繋ぎ目の立ち上がりが低いと雨漏りの原因になるので、瑕疵担保保証を受けるためには、
12cm以上の高さを確保しなければいけないという決まりがあります。
土に埋まる1本柱です。
木を直接土に埋ると、腐ってしまいますので、ステンレスの素材を下部に設置して、
このままコンクリートで打設します。
これは最後の方の作業なので、とりあえずは仮置きの木で支えています。
そろそろ完成近し。
工事は続きます。
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