前回、お盆明けに新しい家づくりの始まりでご紹介した、1階RC造、2階木造の堅牢な混構造住宅。
解体を終え、工事が始まっております。
今回は地下のある家ではありません。
それでも1階が重量のあるRC造となるため、このように深く掘って基礎をつくります。
運動会やソフトボール大会で、石灰の白いラインを引いた経験がある方には、お判りいただけるのではないかと思いますが、何もない更地をまっすぐに掘り進むのは、実は難しい作業です。
その作業をやりやすくするための目印が、向かいのブロック塀に見えている黄色いラインです。
掘り進める溝の延長線上に印し、作業をしやすくしてあります。
地盤面の底に見える白い粉も、同じく目印になっています。
写真では見えにくいのですが、この粉の中央部に短い鉄筋が埋まっています。
この後、捨てコンを打設する作業に入るのですが、この鉄筋がちょうど埋まる程度にコンクリートの厚みを持たせます。
でも、細い鉄筋だけだと見えにくいのです。
捨てコンの作業は、このように二人一組で生コンを流しこみながら、均す作業を行います。
流しこむ職人さんが、この目印をチェックしながら、ちょうどいい量の生コンを流しこんで、トンボを持つ職人さんが適切な厚みに調整していきます。
この生コンの高さを基準に、この後、墨出しをして配筋を行うので、捨てコンと言いながらも、その厚みはとても重要なのです。
きれいに仕上がりました。
中央の土の山が残っているところは、この後埋め戻しを行います。
雨が降ると土が流れ出してしまうので、ビニールシートで覆っています。
コンクリートが乾いた後、床面に配筋の位置を決める墨出しを行い、いよいよ配筋スタートです。
空気入れのように見える部材(=基礎エースと言います)は、配筋を行うための架台です。
この上に基礎梁の背骨となる主筋を載せます。
基礎エースをつなぐ、長い鉄筋が主筋です。
その上に、U字状の配筋を載せて、厚みを出します。
基礎の立ち上がり部分の配筋が完了しました。
型枠を設置して、
コンクリートの打設を行います。
この後、コンクリートが固まるのを待って型枠を外し、ビニールシートが埋まっている内部を埋め戻します。
途中の写真が撮れませんでしたが、埋め戻しの跡、砕石を敷いて転圧をかけ、断熱材を施工、その上に土間コンクリートを打設するための配筋を行ったところです。
コンクリートの打設が完了いたしました。
今回の基礎工事は、面で建物の重量を支えるベタ基礎ではなく、布基礎と言われる工法です。
1枚前の配筋の後に行った土間コンクリートには、構造上の重量を支える機能はありません。
約90㎝の深さで造った基礎の立ち上がりで建物を支えます。
その基礎の立ち上がりの上に、1階のRC造部分の壁をつくる配筋工事が始まりました。
住宅の数が世帯数を上回って、空き家が増えているといわれています。
今年に入って、いよいよ物価の上昇も本格化してきました。
日本の住宅は欧米に比べ圧倒的に寿命が短いといわれています。
「質より量」を重視した住宅政策がいよいよ転換期を迎えていると思います。
せっかく建てるなら、長く住めて高い価値がずっと続く、頑丈な家を建てるのが正しい姿だと思います。
そういう意味で、下半身をRCでつくる混構造住宅は、堅牢さとコストのバランスが取れた、これからの住宅の在り方を考える1つの答えのような気がしています。
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