当社の建築実例をご覧いただくと、屋根形状にも様々な種類があることがお分かりいただけると思います。
陸屋根、切妻屋根、片流れ、段付き屋根、寄棟などなど。
今回は、それぞれのお住まいの屋根形状が、どのような経緯で決まっていくのかをご紹介します。
まずは、お客様に屋根の形状に関するご要望があれば、それを優先します。
よくご依頼をいただくのは、軒の出が深い家を希望されること。

軒の出が深い家は、雨風にさらされにくく、家が長持ちし、直射日光を遮る効果もあるので、高い遮熱効果も得られます。
邸宅らしい外観の意匠性が高まることも見逃せません。
このようなご要望がある場合は、陸屋根は排除されます。
一方で、屋上を使えるようにしたいと言ったご要望がある場合は、陸屋根一択になります。

太陽光発電を搭載する場合も、陸屋根にするケースがありますが、屋根の勾配を南に向けることがでければ、切妻屋根などで対応する場合もございます。
屋根形状は、構造による影響もあります。
木造は、雨漏りのリスクが高まることから、屋上をつくるなどの陸屋根は、少ない傾向にあります。
一方、RC造は、雨漏りの心配が少なく、コンクリートの打設もしやすいことから、特にご要望がなければ陸屋根が多くなりますが、切妻屋根を好まれるお施主様も少なくありません。

このように、まずは、お施主様のご要望が最優先されます。
特段、屋根形状にこだわりがない場合はどうなるか?
次に考えるのは、法規制をクリアすること。
これは、ご要望がある場合にも考慮しなければならない制限となります。
当社にご依頼いただくほとんどのケースで避けることができないのは、斜線規制です。
斜線規制とは、道路や隣地との距離に応じて「斜めの線」の内側に収まるように制限することで、周辺の日当たりや通風を確保し、圧迫感を抑える建築基準法上の規制です。
もっとも影響されるのは、この法規制の範囲におさめることと言って過言ではありません
そして最後に、私ども建築士が、プロの立場でより良い家になるように、工夫を凝らすことになります。
例えば、南北に長い敷地だと、家の中央から北側に光が届きにくく、昼間でも照明が必要になってしまいます。
そんな時には、段付き屋根にして、光を取り込めるように設計します。

また、住宅の外観は、左右の軒の高さが揃っている方が美しく見えます。
ただ、日本のように住宅が建ち並んでいる市街地では、なかなか左右シンメトリーに屋根を揃えるような立地条件に恵まれるケースはありません。
先に触れた法規制に影響され、屋根の中心となる棟がずれてくるわけですが、可能な範囲で軒が揃うように努力します。

一方で、外観の見た目を最優先にするわけではありません。
そうはいかない場合の方がほとんどで、ご要望を実現するために、屋根の形状は、法規制の範囲内目一杯に設計して、その範囲で室内の使いやすさを調整するケースも少なくありません。

こちらのお住まいでは、屋根の勾配により、そのままだと向かって左側の2階の天井高が確保できなくなってしまいます。
解決策として、まず、1階の階段室とトイレの床の高さを下げ、2階のその直上にあたる位置に、洗面化粧台とトイレを配置。

床を下げた分、高さを確保して使い勝手の悪さを解消しています。
この向かいのトイレも同様に床を下げています。

さらに、このトイレの奥の北側の部屋は、

天井が低い方が使い勝手が良いランドリールームをレイアウトしています。
屋根の形状は様々です。
建築事例をご覧になると「なんでこういう屋根のカタチにしたんだろう?」
と思われることもあるかと思いますが、お施主様のご要望に、規制の網がかかり、それをクリアしつつ、将来の使い勝手や仕上がりの意匠をも想像した建築士の思考の結果である、とご認識いただければ幸いです。
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