先週土曜日の朝刊に、昨年行われた国勢調査の速報値で総人口が報じられ、神奈川県はもとより、横浜市も戦後初の減少となったことが伝えられました。

神奈川県の人口減少割合は、5年前の前回調査から0.5%マイナス。
一方で、世帯数は3%も増えました。
数にして約12.5万世帯もの増加です。
その現象を裏付けるように、全世帯数に占める1人世帯の割合が増え、すでに4割に達しています。
全世帯数はこのまま2040年まで増え続け、1人世帯の割合は、2050年に45%を占めるようになるそうです。(かながわ政策研究ジャーナルNo.18より)
そう考えると、空家が増加するという社会問題がクローズアップされる一方で、良質な1人世帯用住宅の供給が一定程度必要であることがわかります。
そんな中、先月「RC賃貸マンション@川崎市宮前区」を建築実例にアップさせていただきました。

四半世紀先までの需要を見据え、全戸30㎡超の一人暮らしを想定したタイプの住宅です。
数年前の一人暮らし世帯といえば、学生や独身の社会人が想定されていましたが、少子高齢化により、65歳以上の方の1人暮らしが増えています。
ご年配の方の1人暮らしは、お若い方に比べ、長期に渡って住み続けていただく方が多くなります。
となれば、夏冬の暑さ寒さを抑えて、暮らしやすい住環境を整えることが重要です。
そこで、外気の影響を受けやすい洋室の窓には、内窓を設け、夏の暑さ・冬の寒さをシャットアウトするように配慮しています。

また、身寄りのない方でも安心できるように、アルソックのホームセキュリティサービスを導入し、非常時にはボタンを押せば通報して、緊急時には警備員が駆けつけてくれるようにしました。

一方で、賃貸マンションはひとつの事業ですので、コストのかけどころがポイントになります。
今回の賃貸マンションは、エレベーターを設置していません。
エレベーターはイニシャルコストもさることながら、維持費もバカになりません。
耐用年数も25~30年程度と、建物の寿命よりもずっと短いのです。
あるかないかで、負担感が大きく変わります。
3階建てなので、最上階のお住まいでも、階段の上り下りはそれほど苦にならないと思います。
今回のプロジェクトで、オーナー様がこだわられたのは、その建物が影響を及ぼす街並みの景観です。

木造のアパートや鉄骨造のマンションは、新築時は立派に見えますが、10年もすれば古びてきます。
見栄えの悪さは、住み心地の悪さを想像させ、空室率の増加や家賃の低下を招きます。
そんなことにならないよう、年数が経過してもビンテージ感が出る意匠の高さを意識して設計・施工をさせていただきました。

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