横浜市泉区で進めている賃貸併用住宅、工事が進んでおります。
前回、上下階の音問題を解消する遮音シートなどをご紹介しましたが、今回は賃貸住宅部分のお隣様同士の遮音対策から。
お部屋を仕切る界壁(かいへき)の骨組みです。
中に見える黒いシートがダイケンの遮音シートです。
この空間に埋めるのは、
マグロールというグラスウールの吸音材です。
製造元のマグ・イゾベール株式会社は、40年ほど前に日本板硝子と当時の日本セメントの出資によりできた会社ですが、現在はフランスに本社を置くサンゴバン グループに属しています。
ちなみにサンゴバンとは、フランス革命より100年以上前に創業した、350年以上の歴史を持つ王立鏡面ガラス製作所が起源だそう。
今はガラスはもちろん断熱材を含む様々な建築資材を中心に扱っている世界のリーディングカンパニーです。
この吸音材を、
これは天井に入れた時の画像ですが、壁も同じく、こんな感じで隙間なく設置します。
この厚さ50㎜。
例えると1万円札100枚×5=500万円の札束ほどの厚さがあります。
遮音効果、期待できそうです。
さてこちらは、バルコニーを下から見たところ。
上部にカバー=笠木が設置されました。
前回ご紹介した通り、バルコニーにも外壁材と内部の間に通気層を設けています。
この上に載せたのが笠木です。
で、この笠木ですが、よく見ると、
笠木と外壁材の間に穴があいています。
通気層からの湿気を帯びた空気がここからも抜けるようになっています。
この建材は、虫を通さず、空気だけを通す、防虫通気材。
このように、目の粗いウエハースのような形状の建材です。
バルコニーは、頑丈な構造体=建物本体に付属させている部分なので、形状が複雑です。
それゆえ、雨漏りが発生したり、通気層がないと湿気が溜まりやすく、家が傷みやすい部分でもあるため注意が必要なのです。
こちらは室内から撮った写真。
バルコニーの内側には、外側とは異なる外壁材を使用しています。
というのも、賃貸住宅のバルコニーは奥行きが狭くなりがちです。
全体の外壁は、耐久性などの性能重視で、旭化成建材のヘーベル板を使っていますが、このヘーベル板は少々厚くて37㎜あります。
少しでも有効に使える空間を広げるべく、内側には15㎜のサイディングを採用したというわけです。
この外壁材の下にも、
このように、内部の空気が抜ける通気口を設けています。
この写真は、賃貸住宅の天井部分。
右側に傾斜があるのは、北側斜線規制によるものです。
なにやら、台のような枠のようなものが取り付けられ、配管が見えます。
これはなにかというと、
キッチンの換気扇と吊り下げ天井を取り付けるための下地を造作したところでした。
吊り下げ天井の左端部分、微妙に傾斜が下がり始めているところにかかっているのがお判りいただけるでしょうか?
このままだと取り付けることができないので、フラットの面を広げるために下地を造作したというわけです。
さてこちらは、床の合板に記した図柄と寸法。
これは何かというと、
このような収納を造るための仕切りを造作するための位置を記したものでした。
よく見ると柱の中央に前の写真にあった、「W360(クリア2mm)」という文字が見えます。
左側の柱は構造材なので、上棟時に設置していますが、右側の柱は収納を造るための柱なので、何もないところに設置する必要があります。
何もないところに柱を立てるためには、間違いのない採寸を行い、正確に位置を示す必要があります。
それを床の合板に示していたというわけです。
こちらは1階、お施主様がお住まいになる床。
左手にはフローリング材を、右手の床暖の上はキッチンエリアになるために、フローリングではなく石目調のプリントタイルを用います。
仕上がりイメージをご紹介しておきましょう。
東リのロイヤルストーン。
「天然の石を徹底的に研究し、自然でリアルな抑揚を再現しています」というだけあって、とても深みのあるいい感じに仕上がりそうです。
葺き上がった屋根には、太陽光発電パネルの設置も完了。
工事はいよいよ仕上げの段階に入ります。
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