4月の終わりにご紹介した擁壁工事の続報です。
前回は、がけ地に残っていた木の根っこを取り除き、厚み60㎝の土間コンクリートを打設したところまでご紹介しました。
敷地内から見た、配筋の模様です。
オレンジ色の型枠が配筋の向こう側に見えます。
通常は、この型枠の状態でコンクリート打設を行いますが、今回はここからタイトルのモールドスターを使います。
オレンジ色の型枠と配筋の間に白いモノが挿入されました。
これではちょっとわかりにくいですね。
ちょっと寄ってみましょう。
ゴツゴツした岩のような形がお判りいただけますでしょうか?
モールドとは、鋳型のこと。
通常のコンクリート打ちっぱなしは、面木と目地棒で表す直線的なデザインや、アールのついた曲面の意匠で表現することがほとんどです。
ですが、今回は道路側の表面を岩を積み上げたような型にコンクリートを流し込み、自然な風合いに仕上げます。
こちらが特殊な発砲スチロールで造られた型です。
4枚の発砲スチロールを表裏で並べていますが、実はすべて同じデザインです。
1枚のモールドスターをさかさまに並べると、岩の形が左右でつながるようになっています。
こちら、敷地側の型枠を設置しているところです。
中央付近、横に3本、下部に5本、円筒形のパイプのようなものが刺さっているのがお判りいただけますでしょうか?
こちらは内部の水を抜く、塩ビパイプです。
3㎡に1つの割合で水抜き穴をつくることが法律で定められています。
壮観です。
最も高いところで5.6m、長さは最終的に40mほどにも渡る擁壁です。
生コンクリートを打設する際に型枠にかかる側圧も相当なものになるはず。
その圧力に耐えられるよう、しっかりと型枠を固定します。
コンクリートの打設が完了いたしました。
中央に立つ職人さんの3倍くらいの高さがありますね。
コンクリートの所々に黒い跡がついているのは、ピーコンの跡で、水がしみこまないように防水処理を施しています。
道路側の型枠も外れました。
奥の電信柱の手前に、縦に2本黒い線が見えます。
これはエキスパンションジョイントといって、大きな地震が来た時に、縁を切って隙間を開けて損害を最小限にするための継ぎ目です。
平面的なコンクリートの打ちっぱなしも良いですが、自然な風合いが街に溶け込む岩のデザインも良いですね。
「都市内外の自然美を維持保存するために創設された制度」=風致地区の決まりに則って、このようなデザインの採用に至りました。
工事はまだまだ続きます。
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