前回、コンクリート打設工事を終了した、医院併用住宅@横浜市港南区。
工事が進んでおります。
この画像だけを見ると、基礎の立ち上がりに、土台を載せているように見えますね。
実際には、1階コンクリート造、2階木造の混構造なので、この部分は2階の床を支える土台にあたります。
奥に見えているお宅の2階部分とほぼ同じくらいの高さですよね。
1階が医院、2階が住宅となるので、2階の生活音が下に伝わりにくい1階コンクリート造が有効なのです。
言ってみれば、医院併用住宅でありながら、マンションやビルにあるお医者様と同じ環境がつくれるというわけです。
こちらは2階の床を支える鋼製束。
中央の膨らんだ部分を回すと、伸縮します。
高さが決まった段階で、上下のナットを締め固めて固定します。
1つ1つ水平になっていることを確認しながら、作業を進めます。
この作業が甘いと、ビー玉が転がってしまったりするのですね。
細かいですが非常に重要な作業です。
上棟に向け、柱が組みあがってまいりました。
こちらは屋根の骨組みです。手前中央から向こう側に走る木が、軒の桁(けた)、左右に渡っているのが垂木です。
屋根の勾配に合わせて斜めにかかるので、ピッタリ収めるために軒桁の一部を削っているのがわかりますね。
垂木欠きといいます。
ごく当たり前に見えますが、この斜めにかかる垂木は、従来はこのように設置していました。
その名の通り、ねじり金物と呼ばれるねじれた金物で、4か所を固定していました。
桁と垂木をしっかり固定する必要がある理由は、
このようなイラストを見ることがあると思いますが、台風の時など、強い風で屋根が飛ばされないようにするため。
なので、普通の釘だと地震の揺れや、経年変化で抜けてしまいかねないので使えません。
また、一般的なネジだと垂木が割れてしまったりして扱いにくく、結果、このねじり金物を使っていました。
しかし、1つの金物を固定するのに、4か所留めるのは結構な手間です。
そこで登場したのが、このタルキックⅡ。
先だけがネジ形状になっていて、引き抜き強度を高め、特殊な加工で木割れも防ぐ優れものです。
何がいいかというと、取り付けが1工程でスムーズに済みます。
それでいて、ねじり金物と同等の強度が、公的な試験で確認されています。
手間をかけなければいけないところは、当然じっくり行いますが、そうでないところはどんどん効率化を進めないといけません。
非効率な作業はコストに跳ね返ります。
そうでなくてもモノの値段がじわじわと上がっていますから。
垂木の上に野地板を載せ、軒先にあたる部分に無垢の杉をつなぎます。
広小舞(ひろこまい)と言います。
軒先は雨水に触れやすい部分です。
合板である野地板が直接水にぬれると、腐食が進みやすいし、いったん腐食すると屋根を壊さないといけなくなります。
この広小舞に使っている無垢の杉は合板よりも水を吸いにくく、腐食もしにくい素材です。
万一、腐食したとしても、この部分だけを修繕するのであれば、野地板に比べれば大掛かりな工事にならずに済みます。
野地板の上に防水シート=ルーフィングを設置します。
その上を屋根材で覆い、屋根葺き工事完了です。
こちらは1階、RC造の医院内部。
待合室から、受付と診察室を見たところです。
型枠を外した直後の、無垢なコンクリートの表情はこんな感じです。
その表面に断熱材を施工します。
下部に細い木材が立っていますね。
今回は、コンクリートの床から、30㎝ほど上にパーチクルボードを設置して床をつくります。
その床を支える縁をつくるための下地です。
中央部分は前出の鋼製束のようなもので床を支えます。
2階部分の断熱工事もはじまりました。
こちらは天井部分。
ピンクの付箋のような切れ端が見えますが、断熱工事を終えると、引っ張って取り外します。
すると、天井を固定するための木材の下地が出てくる寸法です。
というわけで、上棟を終え、構造部分の工事はほぼ終了しました。
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