立春からはや1か月。
本格的な春の到来を感じるようになりました。
強い風にあおられることがあっても、まとまった雨に降られることはなく、工事は順調に進んでおります。
地下室のある家@横浜市港南区、前回、配筋工事を行ったところからの続きをご紹介しましょう。
壁の配筋を終え、型枠を設置しています。
左下の部分、他の開口部と比べて格段に低い、屈まないと通れない出入口があるのがおわかりいただけますでしょうか?
コンクリートが固まり、型枠を解体するとコンクリートの壁の下にぽっかりと大きな穴が開いているように仕上がります。
これは何のために空いているかというと、
ちょっとわかりにくいですが、右下から上って踊り場で左に折り返し、2階に上がる階段が収まります。
その階段下を有効活用するための開口です。
場所にもよりますが、木造であれば住んでから開口部を設けることもできますが、コンクリートの躯体はそうはいきません。
設計段階で構造部分はしっかり決めておく必要があります。
そう考えると最初に決めた壁の位置を変更することができないRC造は融通が利かないな、と思われるかもしれませんが、それはRCがそれだけ堅牢な建物であることの裏返しでもあります。
構造(スケルトン)は変えられなくても、内装(インフィル)だけ変更すれば新築の装いに生まれ変わり、長く住み継げるのが、RC造の大きな魅力。
特に擁壁を造って、地下を活用する建物をこれから建てる場合、次のお建て替えの検討は、何世代か先のことになると思います。
壁の配筋が完了し、天井部分の型枠が設置されました。
真ん中に空いている部分が階段室。
ここで1階と結合します。
その左手奥にある型枠はバルコニーの腰壁をつくるための型枠です。
あらためて、写真、左手をご覧ください。
建物からみて、バルコニーの先が南側になりますが、抜けています。
地下1階とはいいながら、同じ高さに道路があり、その先も下がっているので陽当たり抜群。
1階のバルコニーは通行人の視線も届かず、他人の目を気にすることなく寛げます。
政令指定都市の中で圧倒的に1番人口が多く、人口密度でも3番目の横浜市で、人目をあまり気にせずに、外を感じられる空間を持てるのはとても価値が高いことだと思います。
いくら広いバルコニーがあっても、他所の方の視線を気にしないといけないのであれば、使用範囲が大きく限られてしまいますので。
というわけで、地下の天井=1階の床、バルコニーの腰壁と、配筋作業が完了しました。
地下の壁と天井までのコンクリート打設工事を一気に行います。
簡単に終了しているようにご紹介していますが、陽の光がオレンジがかっているあたりに、夕暮れ時までかかっていることをお察しいただけることと思います。
空気が入らないようにたたいてたたいて、フレッシュコンクリートを配筋に絡ませて型枠に隙間なく埋め込んでいく作業は、想像以上に骨の折れる作業です。
さて、コンクリート打設工事が終わった後にスランプ試験のお写真。
これは順番を間違えているわけではなく、
1階木造部分の基礎の立ち上がりをつくるためのコンクリートです。
これだけのコンクリート打設工事でも、品質を担保するスランプ試験は行います。
既にご紹介した、地下のコンクリート打設工事を行う前にもスランプ試験を行っているのは、言うまでもありません。
一定の養生期間を経て、型枠が解体されました。
こちらは住宅までの導入部分に設けた擁壁です。
高さ2mを超える擁壁は、横浜市に申請しなければなりませんが、今回は2m未満のため必要ありません。
申請は必要なくても、後々のために記録は残しておきます。
崖が崩れないように留め置く擁壁工事は、主役にはなりえませんが、とっても大事な工事なのです。
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