先月よりスタートした本堂の建築@横浜市旭区。
工事が進んでおります。
早速ご紹介してまいりましょう。
前回までに、根伐り、山留工事を終え、いよいよ地下の構造部分の工事に向け、捨てコンを打ち終えたところです。
矢板の下部、表面を断熱材で覆っていますが、最終的には最上部まで覆います。
打ち終わった捨てコンの養生期間が終わり、配筋の位置を示す墨出しを行いました。
この図に沿って配筋を行います。
と、その前に、
今回の現場は、前回もご紹介した通り、水が出やすい性質上、染み出した水が、打設したコンクリート面に直接当たらないように、防水シートを設置します、
この黒いシート=サンエーシートがそれです。
見た目、頼りない感じがするかもしれませんが、実は優れもので、水深の深いプールや銭湯の浴槽などにも使われています。
この防水シート、強靭であることがまずは第一なのですが、もう一つの特長は、密着力が強いということ。
このあと、この内部に配筋を行い、コンクリートの打設工事を行うのですが、そのコンクリートにしっかり密着するのです。
サンエーシートの表面には細かな起毛があって、コンクリートになじみやすく、さらに科学的にも結合するので、隙間ができません。
防水シートとコンクリートの間に水が浸み込んだら、いつまでも水が抜けませんが、そういう心配がないのです。
コンクリート造の建物が長い期間水にさらされると、コンクリートの表面の細かな亀裂から水が浸み込む可能性があります。
その水が内部にまで到達すると、鉄筋にサビが生じ、建物の寿命を縮めるので、この工程はとても大事なのです。
表面であれば、コンクリートを塗装しますし、しばらくすれば乾くので、問題ありませんが、内部の水が出やすい場所では特に注意が必要です。
さて、準備が整い、配筋工事がスタートしました。
地下梁の高さが、立っている職人さんの胸の高さまできています。
高低差5mほどの地下となりますので、これくらい頑丈な基礎が必要なのですね。
このあたりは、全て構造計算で鉄筋の太さも含めて算出されています。
一気に時間を進めて、細かな配筋工事を終えました。
まずは、耐圧盤といわれる底面のコンクリートを打設します。
その底面の養生期間を経て、立ち上がり部分の型枠を設置しました。
写真手前に、波型の細い切れ端が見えますね。
コンクリートの打設工事は、何回かに分けて、繰り返し打設を行い、層を重ねていきます。
その際、継ぎ目となる部分を完全に密着させることができません。
となると水が差す可能性があります。
そこで、このように波板を仕込んでおいて、水が内部に入らないようにしています。
名は体を表すといいますが、「止水板」といいます。
打設が完了し、型枠を撤去したところまで早送りしました。
最終的には隠れてしまう基礎部分ですが、とてもきれいに仕上がりました。
左手の鉄筋の根元に見える白く短い板が挟まっているのが見えると思いますが、あれが止水板です。
もうひとつ水に関わる写真です。
上部、塩ビのパイプから流れ出た水をポンプで引き揚げ排出しています。
この水はどこからきているかというと、
前回ご紹介した、捨てコンを打設する前に埋め込んだ配管に浸み込んだ水です。
この黄色いカバーの内部には、
上部に隙間があり、周囲から水を採りこむトリカルパイプが入っていて、地下の水を収集する旨、前回ご紹介しましたが、そこから出る水です。
一時的にポンプで引き揚げていますが、最終的には勾配をつけて、自然に排水口に流れるようにします。
さて、ところ変わりまして、こちらは屋内の作業場。
当社ではありません。
今回はお寺の本堂ということで、当社が得意でない、曲線が美しい反った屋根や、細かな内装の装飾などは、宮大工さんに協力をお願いしています。
その宮大工さんから、「造作工事、進めていますよ!」と進捗をお知らせいただく写真が届きました。
なかなか一般の住宅でお目にかかることはない、材木ですね。
どこに使われるのか?何に使われるのか?どんな性質の木なのか?残念ながらさっぱりわかりませんが、あまりしつこくお聞きしてお仕事の邪魔をしても無粋というもの。
なんでもこちらの宮大工さん、神奈川県で事業を行いながら、4年前に焼失した首里城の復興工事にも携わられていらっしゃいます。
というわけで、餅は餅屋にお任せして、当社の業務に集中していきたいと思います。
神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
注文住宅を建てるなら、
一級建築士事務所 奥建設・
奥建築設計事務所にお任せください。
鉄筋コンクリートの強度を活かし、
傾斜地を地下室や地下車庫の用途で
有効活用するプランの
実績が豊富です。
神奈川県横浜市戸塚区
矢部町1828-45
TEL:045-392-3061/
FAX:045-392-3062