早いもので、11月に入りました。
今年も残り59日。
毎日の活動をしっかりと進め、充実した日々を送っていきたいものです。
そういう意味で、モノづくりの現場では、毎日の仕事の積み重ねが目に見えて完成に近づいていくので、やりがいのある仕事だなあ、と思います。
横浜市旭区で進めている本堂の建築も、地下の構造躯体の工事を終え、いよいよ1階、本堂の工事に入ってまいります。
ちょっと見ると、基礎工事のように見えるコンクリート部分が、前回までにご紹介している地下の天井=1階本堂の床にあたります。
これより、1階の配筋工事に進みます。
配筋工事を進める途中で、それまで周囲をぐるりと囲っていた腰壁の型枠が撤去されました。
定められた養生期間をしっかりとりながら、工程を進めていきます。
1階本堂壁面の配筋を終え、型枠の設置が完了しました。
1階、構造躯体のコンクリートを打設していきます。
滑らかに仕上がりました。
鉄筋がところどころ出ていますが、こちらは屋根を設置する際に、しっかりと固定するためのアンカーボルトです。
現場の工事は、1階本堂の構造躯体までの工事を終えました。
前回ご紹介させていただいた、宮大工集団、内田工務店さんでは、屋根づくりが進んでいます。
一般の住宅でも使われる破風板や、社寺建築独特の茅負(かやおい)、裏甲(うらごう)などに使われる部材が準備されています。
茅負、裏甲などは、聞きなれない言葉かと思いますが、この状態でご説明してもわかりにくいので、実際に現場で取り付ける際にご紹介したいと思います。
こちらは蟇股(かえるまた)といわれる彫刻の下絵を木材に貼り合わせたところです。
カエルが足を広げた姿に似ていることからその名がついたそうです。
この蟇股、どこに装飾されるかというと、
本堂入り口の正面、上部です。
もともとは屋根の荷重を支える構造材だったのが、世界大百科事典によると、平安時代後期から装飾材として使われるようになり、そのまま装飾での用途が主流になったそうです。
さて、この蟇股、宮大工集団の腕にかかるとこうなります。
う〜ん、お見事。
立派な作品に仕上がりました。
前回ご紹介した、カナフルテレビの1場面、
光明寺 大殿 大改修で、内田工務店さんが活躍されている模様をご紹介したときにも古びてしまった蟇股が登場していました。
これを修復しようというのですから、さすがです。
こちらは頭貫と呼ばれる部材。
この頭貫は、柱の上部を貫く横木材で、この上に蟇股が載っかる形になります。
設計段階で、内田工務店さんから候補を挙げてもらいました。
この頭貫の先端は、木鼻とか、木端などと呼ばれます。
ご覧の通り、2つの案のうち、上部を選ばれたわけですが、この木鼻の装飾のことを、入八双(いりはっそう)といいます。
これは、ある生物の一部分に似ていることから名づけられた言葉なのだそうですが、わかりますか?
図柄では、ヘビが口をあけているようにも見えますが、そうではありません。
画像をもう一度。
もともとは、大きな門の蝶番などに使われる、八双金物(はっそうかなもの)という、装飾金物からきている言葉だそうです。
正解はサバの尾です。
ピンとこない方は、ググってみてください。
わからぬでもない、と思います。
ちなみに、出八双金物という装飾もあり、こちらはその言葉通り、凸のように先端が突き出た装飾です。
さすがに古くからの歴史ある社寺建築、奥深いですね。
神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
注文住宅を建てるなら、
一級建築士事務所 奥建設・
奥建築設計事務所にお任せください。
鉄筋コンクリートの強度を活かし、
傾斜地を地下室や地下車庫の用途で
有効活用するプランの
実績が豊富です。
神奈川県横浜市戸塚区
矢部町1828-45
TEL:045-392-3061/
FAX:045-392-3062