今年も残すところ10日ばかりとなりました。
本格的に寒くなりましたので、風邪などひかないように気をつけつつ、張り切ってまいりましょう。
備蓄倉庫の建築、続報です。
前回、掘削を続け、横からの圧力を抑えるための腹起しを設置したところまでご紹介しておりました。
この後、さらに掘り進めます。
ついに、目指すところ=地下約7メートルほどのところまで行きつきました。
その地点からみると、深さがわからないので、上から見るとこんな感じ。
防水シートで覆っている底面、凹んでいる部分に地下の梁となる配筋を組み込みます。
この高さが約7メートル上から見たところ。
3階部分の窓から見下ろしているくらいの感じ、まずまずの高さです。
配筋を行うために、捨てコンを打設し、
固まったら、配筋の目印を印すための墨出しを行い、
骨の折れる配筋作業を終えました。
配筋1本1本の太さや間隔まで、詳細に決められていますので、細かくチェックします。
このあと、検査機関にも入ってもらい、ダブルチェックを行います。
基礎コンクリートの打設工事が始まりました。
右手の梯子が見えるところはエレベーターピット、このまま1階まで型枠で覆われ、縦長の空間となります。
では左手の小さな型枠は?
あまり聞きなれないと思いますが、釜場(かまば)といいます。
地下に水が入ると、水を抜くのが大変です。
そこで、意図的に窪みをつくり、入ってしまった水が溜まるようにしておき、溜まった水をポンプで引き揚げられるようにしておきます。
空気が入らないように注意しながらコンクリートを打設しつつ、均していきます。
赤い目印が埋まるのが目安です。
必要量の打設を終え、最後の仕上げに入っています。
そろそろ作業終了ですが、
「この後、取り残されたこの二人の職人さん、どうすんの?」
と思われた方、少なくないと思います。
そうです、全てを均し終えた後、地上に上がってくるために、エレベーターピットにハシゴが置いてあったのです。
さて、基礎コンクリートが固まり、養生をしつつ、地下2階部分の工事に着手します。
まずは壁面に断熱材を設置しました。
その上を防水シートで覆います。
先週も取り上げましたが、コンクリート内部に水が浸入し、鉄筋が錆びると耐久性が落ちてしまうので、防水工事はとても重要な工程です。
さて、この防水工事、先行防水とか先やり防水とか呼ばれるのですが、ちょっとピンとこないですよね?
なぜ先行?先やり?
これは、コンクリートの工法の違いによるものです。
昔、地下にコンクリート構造物を建てる時は、建物よりも一回り大きく掘って、外側にも型枠を設置してコンクリートを打設する工法が取られていました。
でもこの方法だと、掘るのが大変だし、外側を埋め戻す必要もあるので、コストも時間も手間もかかります。
現在は、今回のように、外側の型枠は山留をそのまま型枠に見立てる、外型枠省略工法が主流です。
もともとの工法の場合は、コンクリートが固まって、型枠が外れてから防水シートを設置していました。
いわゆる後やり防水です。
外型枠省略工法の場合は、先行して防水工事を行うので、先やり防水というようになったのですね。
国土の狭い日本、密集地で地下を造ろうとすると、外側に型枠をつくれる場所などほとんどありませんよね。
さて、話がそれましたが、防水処理に戻ります。
防水シートと防水シートの重なり部分を密着させる接着剤です。
この接着剤をのりしろ部分に、
塗布して重ねて密着させます。
重なり部分はこれでOKですが、気になるのは、右手に見える型枠と型枠を接合する金具=セパレーター、通称セパ。
防水シートを突き抜けているので、隙間があり、このままでは水が入ります。
それを防ぐのがこのセパ用パッチ。
どう使うかというと、こう使います。
セパの上からはめて、防水シートに密着させます。
シートの重なり部分もしっかりと密着し、これでOK、先行防水完了しました。
というわけで、安心して配筋工事に進みます。
こちらは地下2階に仕込んだ配管。
新築時には使いませんが、将来何らかの配管を設置する必要が発生した場合に備えて開けておきます。
さあ、ようやく地下2階部分の配筋工事が完了しました。
コンクリートの打設が今年最後の大仕事となりそうです。
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