鉄筋コンクリートのビルが横倒しになった映像。
これまで、100年前の関東大震災でも倒壊せず、今なお現役で活躍しているRC造のビルがあるとか、東日本大震災の津波でも、RC造の建物は流されなかった、といった事実を元に、RC造の強度をご紹介していただけに、衝撃を受けておりました。
状況がなかなかつかめない中、ようやく業界誌「日経アーキテクチュア」に記事が特集されましたので、ご紹介したいと思います。
最大震度6強が観測された、石川県輪島市の中心市街地。
原形を保ったまま横倒しに倒れ、付近に建つ木造3階建ての店舗併用住宅を圧し潰しました。
今までに調査された概要部分を拡大します。
「地上に浮き上がってあらわになったフーチングには杭が引き抜けた痕跡が認められた。」とあります。
フーチングの語源は「footing」=足。
建物の重みを支える際、細い柱で支えるよりも足の裏のように面で支えたほうが重量が分散して安定します。
フーチングはその役割を担います。
記事には、その杭が引き抜かれた跡が残るフーチングの画像も掲載されていました。
記事は続きます。
「ビルの所有者とみられる地元企業のウエブサイトによると、1972年に建設された。(中略)
建築分野での杭の耐震性がクローズアップされたのは1978年の宮城県沖地震以降。それまでの杭は、圧縮力を負担する前提の下、上部構造につながっていないのが一般的だったという。」
上記が正しい情報だとすると、このビルが建てられたのは52年前。
今、首都直下地震や南海トラフ地震が起きると、この耐震基準では危険だとされる旧耐震基準で建てられていた時期です。
旧耐震基準では、軟弱地盤の先にある支持層まで杭を到達させ、建物の重量を支える機能を持たしてはいたものの、その杭と建物(フーチング)のつなぎが甘かったのが原因ではないか?ということを示唆しています。
現段階で確定した情報ではありませんが、一旦共有させていただきます。
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