堀も掘ったり、地下2階層の備蓄倉庫、追加工事はまだありますが、一旦完成を見ましたので、いつものように実例ページでご紹介する前に、その一部をご紹介させていただきます。
まずはガレージ正面から。
レンガ風タイルではありません。
本物のレンガを積み上げています。
1つ1つ表情の違うレンガ造りの建物は、完成すると深みが出ます。
欧州には、100年を超えて今も現役で活躍するレンガ造りの建物が数多ありますが、どれも凛としていてカッコいい。
コンクリート打ちっぱなしももちろん良いですが、レンガも負けていませんね。
こちらは車庫内部。
1枚1枚手作業で貼ったヘリンボーンの床も仕上がりました。
頭上にコンクリートの梁が2つ、その間に光が漏れています。
天井全体をコンクリートで覆ってしまうと、昼間でも暗くなってしまいます。
何かものを落とした時などは見えなくて探すのに一苦労、なんてこともありそう。
これだけ光が入れば、天気が悪くても日中は照明要らずです。
さて、いよいよ地下へ参りましょう。
1階の階段室から、地下1階へ。
わずか3mほどの階下ですが、階段を下りながら感じるのは、その冷涼感。
体感すると驚きます。
訪れたのは、6/5水曜日、この日の座間市は快晴。最高気温は
27℃の夏日です。
歩いて現地に向かいましたので、ちょっと汗ばむほどでしたが、すぐ引きました。
6面コンクリートで覆われたこのお部屋の涼しさ、過去に訪れたことのある鍾乳洞を思い出しました。
温度計を確認すると、
18.5℃。
外気温と差は、8.5℃。
空気だけでなく、建物自体の温度が低いので、涼しさが身体全体に染み入る感じです。
こちらは地下に降りる階段の踊場。
いつもの感じとちょっと違います。
通常の建物の階段の踊り場はこんな感じ。
通常、踊場の壁は躯体そのもののコンクリート打ちっぱなし。
今回の建物は、分厚い石膏ボードで覆っています。
なぜかというと、配管を収める必要があるために、躯体の内側にもう一枚壁を造作しています。
通常の建物は外に配管を出すことができますが、地下は逃げ場がありませんので。
配管をメンテナンスできるように四角い穴が開いていて、手すりもワンタッチで外すことができます。
ロックを外せばこの通り、ダクトが通っています。
石膏ボードは、万が一、火災が発生したときにも延焼を防ぐ防火材料として認められています。
石膏は無機質のため、そのものが燃えることはありません。
しかも構成成分のうち、約2割が結晶水として安定した状態で含まれていて、高温にさらされると水蒸気となり、温度の上昇を抑え、伝熱を抑えるバリアの働きをしてくれます。
脆そうに見えて火には強いのです。
さてこちらは地下2階。
B1からB2へ下がるときの温度変化はそれほど感じられませんでした。
先日もご紹介しましたが、地下室で大切なのは換気です。
温度変化を抑えながら、空気を入れ替えるために、ロスナイを使っている旨ご紹介しました。
換気には3種類の方法があり、機械で給排気を行うロスナイは、第一種換気と呼ばれています。
ちなみに多くの一般的な住宅は、排気を機械で行い、給気を自然給気とする第三種換気方式を採用しています。
このように、2本のダクトで、それぞれ給気と排気機能を分けて、行っています。
通常の住宅の給気は壁に取り付けた給気口で行いますが、地下の場合はそうはいきません。
では、お部屋の汚れた空気と、外から取り込む新鮮な空気、どこで交換しているかというと、
この1階階段室の天井に見える点検口内部です。
地下1階と地下2階、2部屋分の熱交換を1台の熱交換機で行います。
高さがあるため、開けることができず、お見せすることができないのが残念。
代わりと言っては何ですが、もう一度、階段踊り場の点検口を開けてみましょう。
こちらの配管は、B1とB2の間にある踊場とは異なり、バルブが付いています。
万が一、火災が生じた時に、配管内部を炎や煙が通る可能性があるときに、シャットアウトする際役立ちます。
当社が得意とする地下室地下車庫のある家でつくる地下は、ガレージが道路に面するため、少なくとも1面だけは地上に現れますが、今回は全面が地下に潜る建物でしたので、新たな実績を積む良い機会をいただきました。
近く、建築実例ページにてご紹介したいと思っています。
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