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建築ブログ

11.01 | RC造

新しい家づくりの始まり@横浜市中区

これまで、長らく準備を進めてまいりました、新しい家づくりがいよいよスタートいたしました。

タイトルをつけるとすると、

「外断熱RC3階建てスキップフロアの家」。

このタイトルを見ていただいても、特筆すべきポイントの多いお住まいであることが伝わるかと思いますが、さらに付け加えれば、

・全熱交換式換気システム採用、

・天井や床は、無垢材を使い、

・室内壁は珪藻土仕上げ、一部打ちっぱなし、

・外壁にはタイルを採用

という、フルスペックの邸宅です。

サムネイルでご紹介した模型をもう一度ご紹介しましょう。

模型

南西の角地に位置し、その角にあたる部分をアールで滑らかに仕上げるRC住宅です。

このアングルだとわかりにくいのですが、南側から見ると、

南面から

間口が広くない、コンパクトなお住まいであることがわかります。

冒頭、長らく準備を進めてまいりました、とご紹介しましたが、準備に時間がかかったのには、この土地形状に理由があります。

現地

こちらが、解体を終えた建築予定地。

簡単に、準備段階で大きな問題となった2つの点についてご紹介しましょう。

 

まず、1つ目は構造の問題です。

間口が広くない敷地にRC造の家を建てる場合、柱で支えるラーメン構造を採用すると、柱の太さが有効面積を狭くしてしまうので、壁で支える壁工法を用います。

細長い建物の場合、長辺は長い外壁で安定して支えることができるので問題ありませんが、横揺れの際に建物を支えるのは短辺の壁、および梁です。

そのため、内部に、ある程度の面積を確保した壁が必要になります。

しかし、内部はスキップフロア。

通常の3階建てであれば、階段室をフロアごとに重ねることが可能ですが、スキップフロアの場合は、それが難しい。

同じフロアに2列分の階段室を設ける必要があります。

建物を支える壁は、当然ながらフロアごとに分かれていてはNGで、1階から直上につながっていなければなりません。

このあたり、何度も構造計算を重ね、十分な強度を確保するのに時間がかかりました。

「とにかく強い建物を造ればよい」ということであれば、それほどの苦労はないかもしれません。

実際にはそうはいきません。

経済設計という言葉がありますが、これは、抑えられるコストをできるだけ抑えて、建築コストとの兼ね合いを考えながら、設計を行うこと。

建築には必ず予算があります。

モノの値段が上がっている昨今、鉄筋を太くすれば強度は高くできますが、それだけでも見逃せないコストアップにつながるのです。

今回のプランは、お客様がしっかりとイメージを固め、手書きで図面を描き、当社に持参されたモノを、できるだけ忠実に実現すべく図面に落としています。

その建物を、予算に収まるように設計し、しっかり施工するのが、設計も施工も自社で行う、当社の腕の見せどころ、といえるかと思います。

 

もう一つは、外断熱+全熱交換器換気システムの採用。

全熱交換器とは、温度だけを交換する顕熱交換換気システムと対になる仕組みで、温度も湿度も交換する換気システムです。

高温多湿の地域は、前者が適しているといわれています。

今回採用するのは、ダイキンのベンティエール。

ベンティエールパンフレットより

この熱交換換気システムは、夏冬、換気によって外の空気を取り込むときに、そのまま取り込むのではなく、できるだけ室内の温度と湿度に近づけ、快適な状態のまま、換気を行う仕組みです。

ベンティエールパンフレットより

とても快適で、省エネにも寄与する素晴らしい換気システムですが、この換気システムは、各部屋から本体に接続して、熱交換を行うために、このようなダクトが必要になります。

ベンティエール パンフレットより

この配管を、今回のスキップフロアのプランにいかに配置するか?

こちらも、お施主様から手書きのプランをご持参いただき、かんかんがくがく議論を重ねた結果、ようやく工事に着手できる状態までこぎつけました。

地鎮祭準備完了

今週地鎮祭を終え、いよいよ工事が始まります。

当社にとっても、初めてチャレンジすることもが多いので、しっかり注意深く、取り組んでまいりたいと思います。

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