先月末の日経新聞にこのような記事が出ていました。
概略は、「首都圏では再開発や東京五輪向け工事により、建設資材が活況を呈しているが、
これまで主流だった、鉄筋コンクリート造(RC造)から、鉄骨造(S造)に工法がシフトして、
鉄筋の需要が伸びず、棒鋼メーカーは苦戦している」というものです。
棒鋼とは、要は鉄筋のこと、よくご紹介している骨組みです。
なぜ、RC造からS造へシフトしているかというと、2つの側面があります。
1つ目はS造の技術が上がっているということ。
これまでRC造が選ばれてきた理由は、圧倒的に遮音性が高く、病院やホテルの多くがRC造でした。
ところが、技術の向上により、S造でも遮音性の高い断熱材などを選択することで、
十分な性能を確保できるようになってきたからということのようです。
もう一つの理由は、RC造はコンクリートを打設した後に、固まるまでに一定の時間を
要する上、型枠職人などの専門職が必要になります。
昨今の人手不足と工期短縮の流れを受けて、S造に変えて差し障りのないものは
変えていこうという流れになっているようです。
シェアの変化も紹介されていました。こんな感じ。
こう見ると5ポイントの減少というのは結構大きいですね。
工期短縮、コスト削減は大変良いことですが、それは享受できる価値が変わらないことが前提です。
一度建てたら、ずっと使うことになりますので、よくよく考えて高い価値が長く続く建物を
建てていただきたいものです。
一方で、こんな記事も目にしました。
国土交通省が先月末に発表した、H29年度住宅動向調査です。
その中の、リフォームをすることになった動機の変化についての記事です。
相変わらず、家が傷んだり汚れたりしたから、といった、「不満」を解消するもの
が多いものの、大きな変化は見られない一方で、
「家を長持ちさせたいから」とか、
「さしあたり不満はなかったがよい住宅にしたかった」
といった、長く住むことを前提にした動機に、長期的な増加傾向がみられた
というものです。
人生100年時代ですから、50歳の人でもあと50年ありますもんね。
誰だって長くいい家にすみたいはずです。
でも、供給者側は、どちらかというとコストや工期に目が行ってしまうものなのです。
ということで、もう一度。
せっかく建てるんですから。
一度建てたら何十年、あるいは次世代、次の次の世代まで使うかもしれないんですから。
高い価値が長く続く建物を建てていただきたいものですね。
ヨーロッパの古い町並みなどを見ると、社会にとっても
それがとってもいいことなんだと思います。
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