まずは、お建て替え前の様子をご紹介しましょう。
深緑の壁に白い窓枠や破風のコントラストが効いている洋風の外観。
外壁のお手入れが行き届いていて、解体するのがちょっともったいないくらいに見えます。
正面から見ると、
独立型の地下車庫の横に外階段があります。
雨の日、近くのスーパーに買い出しに行き、たくさんの荷物を後部座席やトランクに入れて帰宅。
「雨がひどくなってきた・・・」
車を車庫に入れる前に横づけして、傘を差しながら荷物を持ち、両手がふさがっている状態で何とかしてフェンスを開けて階段を上がり、家の中に荷物を入れてからもう一度車に戻って、車庫入れをするか、
それとも、先に車を入れて、ドアをぶつけないようにケアしながら荷物を出してそのまま家の中に入れば、階段上りは一回で済むか。
そんな選択に迫られることが年に何回かはあったことでしょう。
「いずれは建て替えたい。」そう思われて、初めてご相談にいらしたのは、2017年頃だったと思います。
5年前ですから、このお住まいももっと新しかったということです。
「機が熟しました」と、改めてお見えになったのは今年の5月。
この間、新型コロナウィルスのまん延により、ご自宅でお仕事をする機会が増えるなど、生活様式の変化があったため、当時お出ししたプランに手を入れ、約半年の準備期間を経ていよいよ着工へ、というところまで参りました。
完成後は、ガレージの横に玄関を設置し、内部で接続する「地下室・地下車庫の家」ですから、一旦車を車庫の中に入れてしまえば悩む必要はありません。
傘をさす必要もなく、ゆっくり自分のペースで、荷物を室内に運べます。
ただ、今はお元気ですが、年齢を重ねることは避けられません。
となると、2階までの階段を地下から2層分上がるのが厳しくなるかもしれません。
そうならなければそれに越したことはありませんが、備えあれば憂いなし。
将来はエレベーターを設置できるように、各フロアの階段室奥に物入スペースを確保し、必要な時が来れば対応できるように準備をしておきます。
さて、このお写真は、半年間の準備期間中に撮影した地盤調査の模様です。
スウェーデンサウンディング試験により、地盤の強度を確認します。
地下車庫、お庭の他、階段や玄関など、6か所を調査しました。
結果、今回は表層改良を行うことになります。
いよいよ解体が始まりました。
外壁のお手入れが行き届いているので、少し惜しい気もしますね。
というわけできれいに解体が完了しました。
地下室地下車庫のある家は、地下で玄関と地下車庫がつながるのが大きなメリットですが他にもたくさんあります。
外階段の家だと、1階に玄関と玄関ホールを造らなければいけませんが、地下室地下車庫のある家は、玄関まわりを地下に造るので、1階部分をフルに活用できます。
また、今回のケースのように、間口が狭い敷地に外階段があると、そのスペースには建物を建てることができないので、建物の間口もさらに狭くなってしまいます。
ちょっとした違いなのですが、わずかな違いがプランに余裕を生むのです。
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