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建築ブログ

04.10 | 地下室, 混構造(木造+RC)

地下室のある家@横浜市港南区~上棟まで

先月3日にご紹介した、地下のコンクリート打設工事から、1か月ほど経過した「地下室のある家@横浜市港南区」の続報です。

型枠が解体されました。

型枠解体

当然と言えば当然なのですが、型枠取れたてのコンクリートの表面、美しく仕上がっています。

上部のコンクリートの色が変わっているところは、木造の基礎部分で、地下のコンクリート打設工事が完了した後の工程で打設しているため、色が違っています。

左手の開口部の先は、南東を向き、傾斜しているので陽当たり良好です。

写真には写っていませんが、右手側の壁は地下に埋まっているため、窓がありません。

埋め戻し作業

さて、この写真、その窓がない地中に埋まる北西側です。

これはなにをしているかをご説明するために、少し前の工程にさかのぼりましょう。

型枠設置当時の写真

地下のコンクリートを打設するために、型枠を設置したところです。

右側の型枠には開口部がありません。

地下に埋まる面です。

型枠を設置するためには、作業をするための空間が必要となるため、青いビニールシートで覆われた部分は溝のような状態に窪んでいます。

完成模型

これが完成したときの、地下が埋まっている道路面から見たところです。

こちらから見ると、木造の平屋建てのように見えますが、実際には地下室があります。

先の写真は、型枠を設置するために空けて置いた空間を踏み固めていたところですが、もう一度ご覧ください。

埋め戻し作業

もともとの溝の深さは約3m。

いっぺんに土を埋めると、踏み固まらないため、30㎝づつ土を埋め戻し、1回づつランマーと呼ばれる機器で転圧を行います。

全部で10回行う作業の、これが7層目。

地道な作業ですが、寡黙に続けます。

埋め戻し、転圧完了

仕上げに砕石を敷いてから転圧を行い、完全に埋め戻しが終了しました。

この作業を行わないで、いっぺんに土を埋め戻して最後だけ転圧をかけるようなことをすると、時間の経過とともに陥没するような事態が発生するであろうことをご想像いただけると思います。

基礎断熱

さあ、足元の準備が整い、いよいよ上棟に向けた準備が整いました。

まずは土台と大引を組み合わせ、その升目に断熱材をはめ込みます。

ところどころ空いているのは、キッチンなど住宅設備機器との接続を控えているため、当面は開けておきます。

いざ上棟へ

準備が整い、いよいよ始まりました。

奥のクレーンに吊り上げられているのが、これから組み上げられる材木です。

接合金物確認

建築中は、この写真のように、一つ一つ工程に漏れがないかを確認するために画像で残しておきます。

「X1、Y6〜7」というのは、この写真がどこの写真かということ。

図面上では、横にX,縦にYと、縦横に線が引かれていて、それぞれ90㎝ごとに番号が振られているので、この写真が図面のどこにあたるのかがわかるようになっています。

その場所の、金物や筋交がしっかり取り付けられていますよ、という写真です。

よく見ると、右側の筋交いには上下に金物が固定されていますが、その左にある、傾斜が緩やかな筋交いには金物が付いていないのがお判りいただけると思います。

これは、上棟後、建物がまっすぐ立っているのを確認したあと、正式な筋交いが入る前に、仮に入れておく筋交いです。

柱だけだと、横方向の力に弱いので、一旦この筋交いで固定しておきます。

最終的には撤去するものです。

構造工事完了

屋根を支える、ドドーンと太い梁と桁。

橋桁(はしげた)という言葉をイメージするとわかりやすいかと思いますが、手前から奥へ、長辺に向かっている太い木が桁、左右に渡してある短辺の太い木が梁です。

当社は「コンクリート住宅の奥建設」をキャッチフレーズにしていますが、社長の実家は「木造住宅の奥建設」。

”物心つく前から寝起きする部屋の目の前が作業場で、木の香りがプンプンする中で育った”だけに、木造部分の素材選びにもこだわっています。

スペーサー設置

屋根を支える野地板の内側に通気スペーサーを設置して、

断熱材吹付

断熱材はアクアフォーム。

オゾン層を破壊し、温暖化の原因物質と言われるフロンガスを使用しておらず、地球にやさしい断熱材です。

配管の通り道やコンセントなどにもピッタリ密着する現場吹付により、断熱効果を高めます。

気密シート設置

さらに、気密シートで室内を覆います。

いくら断熱性の高い断熱材を施工しても、スカスカだったら隙間風でちっとも暖かくなりません。

また、気密性が低いと、計画的に換気ができず、結露の原因にもなってしまいます。

湿気を含んだ暖かい空気が滞留して、温度が低い壁や窓に触れると結露が発生します。

気密性が高ければ、換気扇によって空気の流れが計画通りに発生し、室内の空気が滞らずに吐き出されるので結露の発生を防げます。

地下室下地設置

こちらは地下のRC造部分。

壁面をつくるための下地を組みます。

断熱材施工

そのあとで、コンクリート住宅用の断熱材を施工しています。

昔は「室内もコンクリート打ちっぱなし」にする家が散見されましたが、コンクリートは熱を通しやすいので、断熱材を施工しないと快適な家にはなりません。

どうしても室内を打ちっぱなしにしたいというご要望があれば、外断熱のRC住宅をおススメするようにしています。

通気胴縁

木造の外壁部分には、通気層を設けるための通気胴縁を取り付けています。

室内の湿気が、壁を通り抜けてしまっても、”TORAY”と書いてある、透湿防水シートを通り抜け、外壁との隙間の通気層を通って、軒裏や屋根のてっぺんに設けた換気口から抜けてくれます。

さて、突然ですが、真ん中の下に見えるコードのようなもの、これは何でしょう?

 

ご想像のとおり、電気自動車充電用のコンセントです。

先週金曜日には、トヨタ自動車も2026年までに年間150万台のEVを販売すると発表しました。

この流れはいよいよ加速するでしょう。

今はまだ使わなくても、そのうち必要になる可能性が高い。

それなら先を見越して準備しておいた方がいいですよね。

後で付けるとなると、それなりに手間もコストもかかります。

屋根工事完了

今回のお住まいは、陽当たりの良さを生かして、太陽光発電装置も搭載しています。

当時総理大臣だった、菅さんが2050年のカーボンニュートラルを発表してから、2年半。

当時は、「これ以上の地球温暖化を食い止める」ことが何よりも優先される空気でしたが、今では急騰するエネルギー価格の方が、大きな問題になっているようにも思います。

太陽光発電は、カーボンニュートラルにも、エネルギーの争奪戦にも効く、一石二鳥の打ち手のように思えますね。

神奈川で鉄筋コンクリート(RC)の
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一級建築士事務所 奥建設・
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