昨年10月よりご紹介を始めた備蓄倉庫の建築。
5か月目にして、ようやく地上に上がってまいりました。
このアングルは真南から撮ったものです。
この写真では状況が把握できませんので、完成イメージにより近づけるために書き加えると、こんな感じ。
左手、レンガ風の外壁が既存建物の母屋で、2階から渡り廊下を通り、エレベーターで地下2階までダイレクトに通じます。
今回の備蓄倉庫の工事は、フラットな土地に地下2階を造る、というのがメイン。
ということで、これまでの経過を振り返ってみたいと思います。
母屋の手前にある80坪ほどの空地。
雑草を刈り取り、工事が始まりました。
地下2階の深さは6mほどですが、基礎に+1m、さらに強度を得るため、+3mの深さまで打ち込む必要があるので、このH鋼は10mの長さがあります。
H鋼を打ち込み、グルリと周囲を囲いました。
このH鋼の内側に沿って7mの深さを掘り進めながら矢板を組み、山留工事を行います。
このあたりはまだ序の口。
ユンボも、自身のアームを伸ばして、掘られた土を地上に掻き出せています。
地下1階ほどまで掘り進んだ後に、腹起しといわれるつっかえ棒の役割を持つ重機が据えられました。
深く掘り進むと、それだけ横から激しい土圧がかかります。
その圧力をヘルメットを被っている方の手元に見えるキリンジャッキと呼ばれる回転しながら圧力をかける器具で抑えます。
その圧、15トン。
腹起しのおかげで安心して掘り進めることができます。
この深さまでくると、ユンボのアームでは地上まで届かないので、地下のユンボのバケット(アームの先のカゴみたい入れ物)から、と地上のユンボのバケットへ掘った土を渡しながら掘り進めました。
ようやく掘削を終えると、とっても大事な防水工事です。
この後、捨てコン打設、墨出し、配筋工事を経て、
1m厚の基礎コンクリートを打設しました。
この後、壁面に先行防水、配筋工事を行い、地下2階の型枠を設置します。
壁に見える黒いシートが防水シートです。
この段階で地上から床面まで約6mの高低差があります。
コンクリートを打設しているこの位置は、地下1階=地上から約3m下の部分です。
2枚前の写真によく似ていますが、よく見ると、床面と腹起しの位置が近いのがわかると思います。
地下2階の壁面のコンクリートが固まったので、この段階で腹起しはお役御免となり、撤去しています。
ここまでが前回、1/18までにご紹介した工事です。
地下2階の工事と同じように、壁面に黒い防水シートを設定し、配筋工事、型枠設置へと進みます。
ひとつひとつ、設計通りの太さの配筋が設置されていることを、証拠写真として残します。
こちらは階段の配筋、黄色いテープが巻いてあるのが直径13mm、ブルーが10mmのもの。
その配筋を横200mmピッチで設置しています。
階段の折り返し部分もガッチリと配筋工事を終え、
コンクリートの打設を開始しました。
これが1階部分の床面。
この明るさ、おわかりいただけると思います。
陽の入り方が違いますよね。
この後、1階の配筋工事に進み、
始めにご紹介した状況まで辿り着きました。
マンションなどの建築もそうですが、多層階に及ぶコンクリートの打設工事は、1層1層単調な業務を繰り返すことになります。
当たり前のことではありますが、防水シートを設置し、指定の鉄筋を決められたピッチで配筋し、適正な硬さの生コンクリートを空気が入らないようにしっかり打設していく、1つ1つがとても大事な仕事なので気を抜くわけにはいきません。
そうはいっても人がやる仕事、間違いが起こらないとも限りません。
そんなことが起きないように、1工程1工程、しっかり証拠写真を残していくことがとても重要なのです。
まだまだ工事は続きますが、まずは大きな峠を越えました。
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